ZEBとZEHの違いは?義務化はいつから?定義やメリットを徹底比較

2026.7.27

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ZEBとZEHの違いは?義務化はいつから?定義やメリットを徹底比較

脱炭素への取り組みが進む中、「ZEB」「ZEH」という言葉を目にする機会が増えています。
どちらも建物のエネルギー消費を実質ゼロに近づける考え方ですが、対象となる建物や基準が異なるため、「何が違うの?」「自社はどちらを目指すべき?」と迷いやすいのも事実です。

この記事では、ZEBとZEHの違いを6つの視点で整理し、定義・メリット・導入時の注意点・課題まで分かりやすく解説します。
あわせて、2025年4月以降に着工する新築の住宅・非住宅で原則必須となった省エネ基準適合や、今後の基準引き上げの方向性についても紹介します。

なお、ZEBを目指すうえでは、太陽光発電等の創エネ設備が検討テーマになりやすく、初期費用や運用負担がハードルになることもあります。
初期費用ゼロで導入できる関西電力の「太陽光発電オンサイトサービス」なら、補助金申請のサポートや割引プランも活用しながら導入を進められます。

また、ZEBプランナーとしてZEB化の実現をトータルマネジメントする「ZEBコンサルティングサービス」でのご支援も可能です。

太陽光発電で発電した電気をご使用いただくことで、脱炭素・コスト削減につながるサービスです。

初期費用ゼロで、導入時の工事から導入後の運用・メンテナンスまで、ワンストップでおまかせいただけます。

ZEBとZEHの違いは?

ZEBとZEHはいずれも、消費するエネルギーの収支を実質ゼロにすることを目指した建物のことです。ただし、対象となる建物や評価の枠組みが異なるため、設計時に参照する基準や利用できる補助制度にも違いが出ます。

そのため、用語を混同したまま進めると、あとから「想定していた支援制度の要件に合わない」等、計画の見直しが必要になることもあります。

まずは、主な違いを表で確認しましょう。

  ZEB ZEH
対象となる建物 非住宅(オフィスビル、商業施設、学校、病院等) 住宅(戸建住宅、集合住宅の住戸等)
推進の背景・目的 建築物分野(非住宅)の省エネ強化・脱炭素 建築物分野(住宅)の省エネ強化・脱炭素
定義・段階区分 『ZEB』/Nearly ZEB/ZEB Ready/ZEB Oriented 『ZEH』/『ZEH+』/Nearly ZEH/Nearly ZEH+/ZEH Oriented(集合住宅は区分が一部異なる)
活用技術(省エネ/創エネ) 基本は省エネ+創エネ(区分により創エネを前提としない場合あり) 基本は省エネ+創エネ(区分により創エネを前提としない場合あり)
メリット
  • ・光熱費の削減
  • ・快適性・生産性の向上
  • ・不動産価値の向上
  • ・事業継続性の向上
  • ・経済性の向上
  • ・快適性・健康性の向上
  • ・レジリエンスの向上
導入時の課題
  • ・初期費用の増加
  • ・初期費用の増加

ここからは、それぞれの違いを詳しく見ていきます。

対象となる建物

ZEBとZEHの大きな違いは、評価の対象となる建物の種類(用途)です。

ZEBは非住宅(オフィスビルや商業施設等)、ZEHは住宅(戸建住宅や集合住宅の住戸等)を対象としており、評価の枠組みや求められる省エネ設計もそれぞれ異なります。

  ZEB(ゼブ) ZEH(ゼッチ)
正式名称 Net Zero Energy Building
ネット・ゼロ・エネルギー・ビル
Net Zero Energy House
ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス
対象の建築物 非住宅
(オフィスビル、商業施設、学校、病院等)
住宅
(戸建住宅、集合住宅の住戸等)

なお、一つの建物にオフィス部分と住宅部分があるような用途が混在する建物では、用途(部分)ごとに分けて考えます。
例えば、非住宅部分はZEBの枠組み、住宅部分はZEH(集合住宅ならZEH-M等)の枠組みで、それぞれの基準に沿って確認します。

推進の背景・目的

ZEBもZEHも、推進の背景にあるのは、国が掲げる「2050年カーボンニュートラル」と、その途中目標である「2030年度の温室効果ガス排出量46%削減(2013年度比)」です

温室効果ガスは、発電時に化石燃料を燃やすことで増えます。そのため、削減には発電側の工夫だけでなく、消費側のエネルギー削減も欠かせません。

中でも建物で使われるエネルギーは国全体の消費量のうち大きな割合を占めるため、建築物分野(非住宅・住宅)の省エネを強化し、脱炭素を進めることが目的として位置づけられています。

また国の方針では、2030年度以降に建てる建物はすべてZEB・ZEH水準にすること、さらに2050年には既存の建物も含めてZEB・ZEH水準にしていく方向性が示されています

定義・段階区分

ZEBもZEHも、建物のエネルギー消費を実質ゼロに近づけるという点は共通しています。
一方で、達成水準(一次エネルギー削減の考え方)と、そこに至るまでの段階区分には違いがあります。

ZEBの定義

経済産業省資源エネルギー庁は、ZEBを次のように定義しています。

先進的な建築設計によるエネルギー負荷の抑制やパッシブ技術の採用による自然エネルギーの積極的な活用、高効率な設備システムの導入等により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギー化を実現したうえで、再生可能エネルギーを導入することにより、エネルギー自立度を極力高め、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロとすることを目指した建築物

つまり、「省エネ性能と創エネ性能の両方を高めて、エネルギー消費を実質ゼロにする建物」という意味です。

ただし、いきなり完全なZEBを目指すのは、技術面でもコスト面でもハードルが高く、導入をためらう企業も少なくありません。

そこで環境省では省エネの達成度や再エネ導入状況に応じて、ZEBを次の4段階に分けています。

  • ●『ZEB』
  • ●Nearly ZEB
  • ●ZEB Ready
  • ●ZEB Oriented
ZEBの定義

ZEHの定義

一方、ZEHは経済産業省資源エネルギー庁によって、次のように定義されています。

外皮の断熱性能等を大幅に向上させるとともに、高効率な設備システムの導入により、室内環境の質を維持しつつ大幅な省エネルギーを実現したうえで、再生可能エネルギー等を導入することにより、年間の一次エネルギー消費量の収支がゼロとすることを目指した住宅

ZEBと同じく、省エネと創エネでエネルギー消費を実質ゼロにするという考え方です。
ZEHも達成レベルに応じて複数の段階に分かれていますが、戸建住宅と集合住宅では区分が少し異なります。

  • ・戸建住宅 : 『ZEH』、『ZEH+』、Nearly ZEH、Nearly ZEH+、ZEH Oriented
  • ・集合住宅(住戸) : 『ZEH』、Nearly ZEH、ZEH Ready、ZEH Oriented
  • ※集合住宅は住棟(建物)単位で評価するZEH-Mの枠組みもあり、ZEH-M、Nearly ZEH-M、ZEH-M Ready、ZEH-M Orientedの4シリーズに分かれています。

それぞれの定義は以下のとおりです。

ZEHの定義
ZEH+シリーズの定義
集合住宅のZEHの定義

活用技術(省エネ/創エネ)

ZEBもZEHも、エネルギー収支をゼロに近づけるために、省エネ(使う量を減らす)と創エネ(つくる)を組み合わせて設計する点は共通しています。

ZEBを実現するための技術

基本は以下のように、「まず消費を減らし、そのうえで必要分をつくる」という順序で考えると、合理的な計画につながります。

  • 1.パッシブ技術でエネルギーの需要そのものを減らす
    (断熱性能の向上、自然光・自然通風の活用等)
  • 2.アクティブ技術でエネルギーを無駄なく使う
    (高効率空調、LED照明、BEMS/HEMSによる見える化等)
  • 3.創エネ技術で必要なエネルギーを自ら賄う
    (太陽光発電、バイオマス発電等)

なお、区分によっては創エネの導入を前提としないケースもありますが、年間収支をゼロに近づける水準を目指す場合、創エネの検討が重要になります。

創エネ設備を自己所有する場合は初期投資が必要になりますが、太陽光発電であれば、PPAサービスという選択肢も有効です。設備を専門事業者が所有・管理するため、初期費用ゼロで導入でき、メンテナンスも任せられる仕組みです。

関西電力の「太陽光発電オンサイトサービス」は、これまでに全国で600地点(※2025年3月時点)以上の採用実績があり、導入に向けた補助金申請サポートや各種割引プランもご用意しています。

太陽光発電で発電した電気をご使用いただくことで、脱炭素・コスト削減につながるサービスです。

初期費用ゼロで、導入時の工事から導入後の運用・メンテナンスまで、ワンストップでおまかせいただけます。

メリット

ZEBもZEHも、光熱費の削減や快適性の向上、災害時の安心といったメリットが期待できます。
ただし、建物用途が異なるため、ZEBは働く環境や不動産価値、BCP等の観点がより重要になり、ZEHは暮らしの快適性・健康性の比重が高くなる傾向があります。

ZEBのメリット

光熱費の削減 エネルギー消費量が減ることで、建物の運用にかかる光熱費を抑制できる
快適性・生産性の向上 自然エネルギーの適切な活用、個人の好みに配慮した空調や照明の制御等により、省エネルギーを実現しつつ快適性・生産性の向上につながる
不動産価値の向上 環境やエネルギーに配慮した建物として資産価値が高く評価される傾向にあり、街全体の魅力向上にも寄与する
事業継続性の向上 災害等の非常時において必要なエネルギー需要を削減できる。さらに再生可能エネルギー等の活用により、部分的なエネルギー自立が可能になる

ZEHのメリット

経済性の向上 高い断熱性能や高効率設備の利用により、月々の光熱費を抑制できる。さらに、太陽光発電等の売電による収入確保も可能になる
快適性・健康性の向上 高断熱により室温を一定に保ちやすく、夏は涼しく冬は暖かい快適な生活を実現できる。効率的な暖房で急激な温度変化を抑え、ヒートショック等の事故防止にもつながる
レジリエンスの向上 台風や地震等の災害停電時でも、太陽光発電や蓄電池の活用により電気を使用できる

導入時の課題

ZEBやZEHを実現する際、課題になりやすいのが初期費用の増加です。

高い断熱性能や高効率設備、太陽光発電等を導入するには、通常の建物よりも投資が必要になります。そのため、検討の初期段階では「どこまで性能を高めるべきか」「投資に見合う効果が得られるのか」といった判断に迷いが生まれやすくなります。

例えば、小規模事務所でZEB Readyを新築する場合、建設コストが約10%増という目安が示されています(※建物条件により変動します)。

ただし、この増加分は光熱費の削減や、不動産価値の向上による賃料の上積み等で回収できる可能性があります。さらに、補助金やPPAサービスを活用すれば、初期費用の負担を抑えることも可能です。

また、前章で触れたように、災害時でも建物の機能を維持できるといった非金銭的なメリットも見込めます。金額面だけでなく、こうした効果もあわせて整理しておくと、投資判断の納得感が高まります。

ZEB・ZEHの義務化はいつから?

ZEBやZEHそのものが「◯年から一律に義務化」と法律で定められているわけではありません。

一方で、新築建物に関するルールはすでに変わっています。2025年4月以降に着工する原則すべての住宅・非住宅で、省エネ基準への適合が求められるようになりました

さらに政府方針として、2030年度以降に新築される住宅・建築物はZEH/ZEB水準の省エネ性能確保を目指すことが掲げられており、その実現に向けて省エネ基準は段階的に引き上げられる方向です

そのため、これから新築・建て替えを検討する場合は、将来の基準引き上げも見据えて、省エネ性能を早めに織り込んだ計画にしておくことが重要になります。

ZEBのサポートは関西電力におまかせください

関西電力では、ZEBを検討する企業向けに、省エネと創エネを組み合わせた支援メニューを提供しています。

ここでは代表的なサービスとして「太陽光発電オンサイトサービス」と「おまかSave-Air®」と「ZEBコンサルティングサービス」をご紹介します。

初期費用ゼロで再エネ比率を高める「太陽光発電オンサイトサービス」

お客さまと関西電力グループの関係図

太陽光発電オンサイトサービスは、発電した電気を自家消費することで脱炭素・コスト削減を同時に実現する仕組みです。

導入時の工事から運用・メンテナンスまで初期費用ゼロで任せられ、補助金申請のサポートや割引プランも充実しています。

2025年3月時点で、関西に限らず全国600地点以上の採用実績があります。

<関西電力の強み>

  • ●補助金や割引プランでサービス料金を低減
  • ●狭い屋根・カーポート・野立て等さまざまな場所に設置可能
  • ●幅広いサービスで脱炭素・コスト削減・BCPをトータルサポート

<導入効果例>

  • 工場

    導入前
    年間電気料金 5,200万円
    年間電気使用量 3,335MWh

    導入後

    年間約

    • 121万円 削減
    • 291t-CO₂削減
  • 店舗・商業施設

    導入前
    年間電気料金 2,043万円
    年間電気使用量 1,309MWh

    導入後

    年間約

    • 59万円 削減
    • 119t-CO₂削減
  • 物流倉庫

    導入前
    年間電気料金 3,378万円
    年間電気使用量 2,165MWh

    導入後

    年間約

    • 112万円 削減
    • 238t-CO₂削減

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費用・CO₂シミュレーション

サービス資料のダウンロード・お問い合わせは以下よりお願いします。

初期費用ゼロで既存空調をAIで最適制御する「おまかSave-Air®」

初期費用ゼロで既存空調をAIで最適制御する「おまかSave-Air®」

「おまかSave-Air®」は、既存の室外機に制御盤を後付けするだけで、省エネと快適性を両立させるサービスです。こちらも初期費用ゼロで導入でき、2025年10月時点で全国250地点以上で採用されています。

<関西電力の強み>

  • ●空調にかかる操作は“おまかせ”
  • ●快適性を損なわない
  • ●初期費用ゼロで、導入も簡単! 今の空調設備に後付けするだけ
  • ホテル/旅館

    導入前
    年間電気料金 2,297万円
    年間電気使用量 879MWh

    導入後

    年間約

    • 136万円 削減
    • 46MWh 削減
    • 20t-CO₂削減
  • 物流倉庫

    導入前
    年間電気料金 2,009万円
    年間電気使用量 755MWh

    導入後

    年間約

    • 92万円 削減
    • 30MWh 削減
    • 13t-CO₂削減
  • 食品スーパー

    導入前
    年間電気料金 2,370万円
    年間電気使用量 929MWh

    導入後

    年間約

    • 80万円 削減
    • 23MWh 削減
    • 10t-CO₂削減

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費用・CO₂シミュレーション

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ZEB化をトータルマネジメントする「ZEBコンサルティングサービス」

ZEBコンサルティングサービス

「ZEBコンサルティングサービス」は、建物のZEB化を目指すお客さまに寄り添い、ZEBプランナーとして、ZEB化計画から設計、工事、運用とあらゆるフェーズでお客さまのお困り事を解決します。また、お客さまに代わり、プロジェクト全体のマネジメントや補助金の獲得の支援も行います。中立な立場でコスト・工程・要求事項を加味した総合的な意思決定をサポートいたします。

<関西電力の強み>

  • ●競争入札支援によるコスト低減
  • ●運用時コストも考慮した最適設計の実現
  • ●多様な要求事項の確実な実現
  • ●円滑な意思決定に向けた伴走支援

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ZEB・ZEHの違いを理解して、最適な選択を

この記事では、ZEBとZEHの違いを6つの視点から整理してきました。

ZEBは非住宅、ZEHは住宅が対象です。それぞれに段階的な基準が設けられており、2025年4月からは新築建物の省エネ基準適合が義務化されました。さらに2030年に向けて基準が引き上げられていく方向性も示されています。

検討を始めると「初期費用が心配」「どこまでやるべきか判断がつかない」という迷いが出てくるかもしれません。ただ、補助金やPPAサービスを活用すれば、負担を抑えながら進める方法もあります。

まずは、自社の建物がどの基準にあてはまるのか、どんな支援制度が使えるのか、整理するところから始めてみてください。

関西電力では、ZEB化に向けた省エネ・創エネのサポートをワンストップでご提供しています。太陽光発電の導入から空調設備の最適化まで、初期費用を抑えて実現できるメニューを揃えています。検討段階からお気軽にご相談ください。

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