継続的なサポート体制により
安否確認システムをスムーズに導入できました。

災害対策担当者の負担軽減と確実な安否確認が可能になった。

地方独立行政法人市立吹田市民病院さまは、急性期医療を担う地域の中核病院として高度な医療を提供されています。2018(平成30)年に北大阪健康医療都市(健都)に新築移転。先進の研究機関や病院、医療関連企業が集積する 「健都」 の一翼にふさわしい医療環境を整えられました。このたび防災やBCP(事業継続計画)の一環として安否確認システム 「ANPiS」 を導入された経緯について、事務局病院総務室の岡本勝巳さま、森脇 創さまをはじめ防災・BCP対策を担う皆さまにお話を伺いました。

地方独立行政法人市立吹田市民病院さま 「安否確認システム 『ANPiS』」 導入の決め手

  1. 災害発生時に人を介さずに情報配信・集計が自動で行える
  2. メール配信だけでなく、LINEによる情報配信機能がついている
  3. 継続的なサポート体制でスムーズに導入できる

人を介さず安否確認できるシステムの導入を検討

事務局 病院総務室
施設担当 主査
岡本 勝巳さま

当院は、吹田市の災害医療センターに指定され、大規模な災害が発生した際に中核となって救急医療や医療救護を行う役割を担っています。市域の皆さまの命を預かる病院として、防災マニュアルやBCP(事業継続計画)を作成し、災害時に迅速かつ適切に対応できる体制を構築するとともに、行政とも連携しながら大規模災害対応訓練を実施するなど、万が一に備えています。
非常時における職員の安否確認に関しては、これまで部署ごとに連絡網を作成し、電話やメールで確認する方法を取ってきましたが、かねてからこうした人を使ったやり方に課題を感じていました。当院には医師、看護師、コメディカルなどの医療職と事務職を合わせて900名近くの職員が勤務しています。これほどの大人数に人づてに連絡するのは時間がかかるうえに、情報が正確に伝わらない、あるいは途中で安否確認が途切れてしまう危険もあります。また、最初に動くべき災害対策担当者自身が災害発生の気づきに遅れたり、被災して連絡できない状況に陥ることも想定されます。そうした事態を防ぐために、人を介さず自動で安否確認や情報配信を行えるシステム導入を検討するようになりました。関西電力さんからBCPや防災に関するWebセミナーの案内を受け取ったのはそのようなときです。Webセミナーに参加し、とりわけ関心を持ったのが、安否確認システム 「ANPiS」 でした。

充実の機能と低コスト、他にはないオプションを評価

事務局 病院総務室
森脇 創さま

導入を決めるまでには、複数社の同種サービスを比較検討しました。採用ポイントとして最も重視したのは、人を介さずに自動で安否確認や情報配信を行える機能です。「ANPiS」 は、気象庁と連携してリアルタイムに気象情報を取得し、災害発生時は即座に全職員にメールを自動で一斉送信すると聞きました。これなら災害対策担当者に負担をかけることなく、迅速、確実に安否を確認できると、好印象を持ちました。
もう一つ評価したポイントは、「ANPiS」 に双方向の通信機能が備わっている点です。もし災害が発生したら、入院患者さまの安全を確保しつつ、一刻も早く災害医療センターとして医療救護を行える体制も整えなければなりません。そのためには一人でも多くの職員が病院に参集する必要があります。「ANPiS」 なら全職員の安否を確認するとともに、勤務外の職員に対して病院への参集が可能か、またいつ出勤できるかなどといった情報を自動で集計できると知って、導入に大きく傾きました。
加えて当初から懸念していたのが、コストでした。当院独自のシステムを新たに構築したり、あるいは汎用のサービスを当院に適した仕様にカスタマイズすると、高額の費用がかかります。「ANPiS」 は当院が希望する機能を十分備えつつ、他社のパッケージサービスに比べて安価に抑えられる点も、大きなメリットに感じました。
最後の決め手となったのは、メールだけでなくLINE配信が可能である点です。当院では、日常的な業務連絡にLINEを使用している部署があります。使い慣れたツールを活用できれば、職員の負担感を軽減できるだけでなく、スムーズな導入が可能になります。
こうした多くの点で他社のサービスより抜きんでていた 「ANPiS」 を採用しました。
※LINE配信は有料オプションです。

継続的なサポートのおかげでスムーズに導入

システムを導入するにあたっては、まず事務局の職員と各部署の長を対象に説明会を開き、関西電力さんから操作方法などを伺いました。導入時はもちろん、その後も困ったことがあるたびに電話やメールで問い合わせできたので、思いのほかスムーズに導入が進みました。些細なことも懇切丁寧に教えていただき、非常に助かりました。
職員全員に 「ANPiS」 を周知し、使い方を理解してもらうため、「ANPiS」 を使った安否確認訓練を実施しました。初めての訓練にもかかわらず、80~90%の職員から確認の返答があり、おおむね浸透していることを確認できました。うまく登録・操作できない職員を見つけるという点でも訓練は意味があります。そうした職員にはあらためて操作方法を指導するとともに、さらに複数回訓練を重ね、返信率を100%に近づける取り組みを続けています。何より安否確認訓練に参加することが、災害に対する職員の意識を高める機会になりました。
※初期導入サポートは有料オプションです。

機能に満足。新たな活用方法も検討中

左から病院総務室 主幹 施設・広報担当
大森則昭さま、岡本勝巳さま、
森脇 創さま、伊藤 操さま

「ANPiS」 を管理する事務局としても、実際に使ってあらためて便利さを実感しました。一つは、収集した情報をエクセルで保存・管理できること。職員からの回答を自動集計し、部署ごとに安否や出勤可否を集約するなど、体系的に情報を把握でき、すぐに災害対策の立案・推進に役立てられます。
加えて非常時だけでなく、通常業務の出欠確認や業務連絡に活用できるところも機能的だと感じています。導入して間もない今は、職員に 「『ANPiS』からの送信=緊急連絡である」 ことを浸透させるため、非常時の使用に留めていますが、今後 「ANPiS」 が定着したら、各部署に管理を任せ、日常業務にも活用してもらえると考えています。

今後も防災・BCPの情報・サービスを提案してほしい

近年、関西地域でも地震や風水害が増えており、災害に対する危機感はこれまで以上に高まっています。今後も吹田市や地域の病院と連携し、大規模災害に備えた訓練を継続していく予定です。新たに入った職員への登録・操作方法のレクチャー、定着確認も兼ねて 「ANPiS」 の運用訓練も定期的に行っていくつもりです。関西電力さんにも、職員向け講習会を開催するなど 「ANPiS」 を有効活用していくためのサポートをお願いしたいと思っています。
当院もさらにBCP対策を強化していく必要があると考えています。「ANPiS」 だけでなく、関西電力さんは防災やBCPに関わるさまざまな情報やサービスをお持ちです。今後もぜひさまざまな提案をしていただければと期待しています。

安否確認から集計までを自動化。災害時の初動対応を効率化します。

担当者のコメント

(左)関西電力 ソリューション本部 
営業部門 法人ソリューショングループ 
和田知奈美
(右)関西電力 ソリューション本部 
法人営業第一部 法人営業グループ(公共) 
河野孝行

弊社の 「BCP・総合防災」 ソリューションの中でも、安否確認システム 「ANPiS」 はBCP対策の第一手として、様々な業種・規模のお客さまにご採用いただいております。
吹田市民病院さまにおかれましても、災害発生時に実効性の高い安否確認システムの導入をご検討されており、弊社の 「ANPiS」 をご採用いただきました。 事務局の大森さま・森脇さまには、900名近くの職員さまへ 「ANPiS」 を浸透させるべく、ご尽力いただき、我々も操作方法のレクチャーや職員さま向け説明会のサポートを実施させていただきました。吹田市民病院さまの 「市域の皆さまの命を預かる病院としてのBCP強化」 に貢献できたことを嬉しく思っております。
今後も、「ANPiS」 だけでなく、時々刻々と変化するお客さまニーズにお応えできる 「BCP・総合防災」 ソリューションをご提案し、お客さまのBCP強化を継続的にサポートさせていただければと考えております。

地方独立行政法人市立吹田市民病院さま
住所
大阪府吹田市岸部新町5番7号
電話
06-6387-3311
H P
https://www.suitamhp.osaka.jp

1953年に開院し、現在29の診療科、430を超える病床数を有する病院に発展してきた。大阪府がん診療拠点病院、地域医療支援病院の承認を受け、地域の医療の要として大きな役割を果たしている。2014年4月に地方独立行政法人化し、迅速で柔軟な経営判断のもと、公立病院として地域の医療ニーズに対応。2018年12月に新築移転し、さらに医療環境を充実させている。

*掲載の情報は2022年11月のものです。