防災倉庫の中身とは?防災用品一覧や設置・保管場所のポイントを解説

2025.1.23

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防災倉庫の中身とは?防災用品一覧や設置・保管場所のポイントを解説

大規模な災害時には、公的機関の助けがすべての人に行き渡らない可能性も高いため、防災倉庫を用意し、備えておくことが大切です。

この記事では、防災倉庫の重要性や中身に含めておくとよい品物や食料品、設置場所を選定する際のポイントを紹介します。

災害はいつ発生するかわからないため、防災倉庫や防災用具、備蓄品はできるだけ早く準備しておくことが大切です。防災倉庫の設置を検討している方はぜひ参考にしてください。

防災倉庫とは?

防災倉庫は、災害時に必要な資機材を保管している倉庫です。資機材に加え、食料や生活必需品を備蓄しているものも多く、「災害備蓄倉庫」や「防災備蓄倉庫」とも呼ばれます。

市町村をはじめとする自治体では、避難場所に指定されている小中学校や自治体所有の施設に防災倉庫を設置していることが一般的です。

災害時に防災倉庫が重要な理由

大規模地震等の自然災害が発生した際は、ライフラインの寸断が予想されるため、万が一に備えて防災倉庫に資機材や備蓄品を備えておくことが大切です。災害時の人命救助のデッドラインは72時間とされています。

例えば、東京都が定める首都直下型地震が発生した際のライフライン復旧目標は以下のとおりです。

ライフライン 復旧目標
電気 7日
通信 14日
上下水道 30日
ガス 60日

一方、中小企業庁で公表されている、阪神・淡路大震災のマクロ的な状況の分析結果から、震度別に設定された復旧目安は以下のとおりです。

ライフライン 震度6弱 震度6強 震度7
電気 1日 2日 4日
水道 7日 15日 30日
ガス 15日 30日 45日

上記の内容からも、大規模な災害が発生した際は、長期間ライフラインが寸断されることが予想されます。大規模な災害時は、国や自治体等の公的機関の助け(公助)だけで賄うことが難しいため、自らを守るために日頃から備える「自助」の考え方も重要です。

日本では大規模地震の発生確率が高まっているとされており、防災倉庫の設置は災害への備えとしてできる自助のひとつに挙げられます。

備蓄は企業の努力義務のひとつ

防災備蓄は企業の努力義務のひとつです。災害が発生した際に従業員を守るため、備蓄品を確保しておくことが国や自治体から推奨されています。

例えば、内閣府が公表しているガイドラインでは、安全を確認したうえで従業員を事業所内に留まらせておくことや、3日分の水や食料を備えておくことが明記されています

防災倉庫の中身一覧

防災倉庫の中身一覧

防災倉庫の中身は各自治体によって異なりますが、主に以下のものが含まれます。

種類 内容の一例
救助用資機材
  • ・投光機
  • ・発電機
  • ・炊き出し用バーナー
  • ・電気メガホン
  • ・テント
  • ・簡易便所
  • ・ポータブルトイレ 等
食糧
  • ・アルファ米
  • ・雑炊
  • ・クラッカー、ビスケット
  • ・栄養補助食品
  • ・粉ミルク
  • ・パンの缶詰
  • ・ミネラルウォーター 等
生活用品
  • ・毛布
  • ・カーペット
  • ・バケツ
  • ・タオル
  • ・石鹸
  • ・調理器具
  • ・食器
  • ・ゴミ袋
  • ・オムツ(子供用、大人用)
  • ・乾電池
  • ・生理用品 等
その他
  • ・災害医療資機材
  • ・救急用医療セット
  • ・ガソリン、オイル、灯油の燃料 等

備蓄品一覧は、各市町村のホームページでも閲覧できます。防災倉庫の中身として何を入れるか迷った場合は、参考にしてみてください。

防災倉庫の備蓄量の目安

国は一般家庭に向けて、1日3食分の食料品を最低3日分、できれば1週間分備蓄しておくことを推奨しています。大人一人当たりで3日分に必要な食料品の場合、おおよその目安は以下のとおりです。

種類 3日分の備蓄量の目安
9リットル
カップ麺・即席麺 1個
肉・魚・豆等の缶詰 5缶
パン 1食
豆腐(充てんタイプ) 1食
乾物(かつお節、煮干し等) 適量
レトルト食品 2パック
レトルトご飯、アルファ米 7パック

少なくとも、カセットコンロや水、米、缶詰を備えておくよう推奨されています。

前述のとおり、大規模災害時にはライフラインの復旧に数日から数週間かかるケースもあるため、企業はオフィスごとの従業員数から備蓄品の必要数を計算し、格納できる防災倉庫を選ぶことが大切です。

なお、自社に必要な備蓄内容が分からず検討が進まない場合は、防災備品に詳しい外部の企業に委ねるのもひとつの方法です。

例えば、関西電力が提供する「防災備品パッケージプラン」では、災害時に安全を確保し、生活を維持するために必要な物品を一括で準備できます。

パッケージプランの内容は、企業の備蓄目的や予算、現状に沿って柔軟に変更可能です。備蓄品の準備についてお悩みの際は、お気軽にお問い合わせください。

企業が防災倉庫を設置する際のポイント

防災倉庫は設置場所も大切です。設置時に意識するポイントは以下のとおりです。

  • ●防災倉庫と業務スペースは明確に区分する
  • ●見つけやすくアクセスしやすい場所に設置する
  • ●長期間の保管に適した場所に設置する
  • ●オフィス内や屋外の防災倉庫等に分散する
  • ●各自治体の設置基準を参考にする

それぞれ詳しく紹介します。

防災倉庫と業務スペースは明確に区分する

防災倉庫は業務スペースとは物理的に区分し、日常業務で使用する物品と混在しないようにすることが重要です。棚や区画、部屋等を明確に分けると、災害発生時に必要な物資を速やかに取り出せる環境を整えられます。

見つけやすくアクセスしやすい場所に設置する

災害時には時間が限られていることが多いため、防災倉庫は迅速にアクセスでき、従業員が迷わずにたどり着ける場所が理想的です。

設置後は倉庫の位置を全従業員に周知しましょう。事務所内にマップを表示しておくと一目でわかり、災害時の状況下でも混乱を防げます。

長期間の保管に適した場所に設置する

防災物資は長期間保管されるため、湿気や温度変化が少ない場所に設置することが大切です。食料や水、医療用品等は劣化しやすいため、環境管理には注意しなければなりません。

湿気が多い場所や直射日光が当たる場所は避け、防虫・防錆対策も考慮し、点検により保管物資の品質を定期的にチェックすることが大切です。

オフィス内や屋外の防災倉庫等に分散する

防災倉庫を複数の場所に分散して設置することで、リスクの分散になります。一ヶ所だと災害に使えなくなるおそれがありますが、複数ヶ所に分散しておけばカバーが可能です。

複数拠点で物資を確保しておくことで、災害の規模や状況に応じた柔軟な対応ができます。

各自治体の設置基準を参考にする

防災倉庫の設置に際しては、自治体の防災計画や設置基準を参考にすることも有効です。

ビルの場合、何階ごとに設置するべきかの基準や、倉庫の面積の基準等が定められています。従業員が多い企業や敷地が広く設置場所に迷っている企業の方は、参考にしてみてください。

防災倉庫とあわせて企業が取り組むべき災害対策

防災倉庫とあわせて企業が取り組むべき災害対策

防災倉庫の設置に加え、災害時は初動が重要です。初動マニュアルは自治体をはじめとする各所から提供されています。災害時に適切な初動対応を行うため、企業が備えておくべき取り組みの一例は以下のとおりです。

  • ●BCPの策定
  • ●定期的な訓練の実施
  • ●安否確認システムの導入

BCPは、災害や緊急事態が発生した際に事業への影響を最小限に抑え、迅速な復旧を果たすための計画です。BCP策定のプロセスでは、リスク評価や業務優先順位の設定、災害や緊急事態の発生に備えた事前準備、行動計画の作成を行います。BCPの策定を行うことで、防災倉庫の設置に限定されず、広範囲の防災対策が可能です。

災害対策は定期的な訓練の実施が重要です。訓練の際に防災倉庫の位置を従業員に共有しておけば、実際に災害が発生した際の行動に統一性が生まれます。BCPを策定している場合は、実効性の検討や改善点の発見にもつながるでしょう。

また、災害時の優先事項のひとつが従業員の安否確認です。安否確認システムを導入しておけば、安否確認メールの自動配信や自動回答集計により各従業員の状況をスムーズに把握でき、従業員の安全確保と業務の早期復旧が実現しやすくなります。

自社で従業員の安全を確認するシステムの構築や管理が難しい場合、月額で利用できる安否確認システムを導入すると業務を効率化できるためおすすめです。

BCPや安否確認システムについてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

災害に備えて安否確認システムを導入するなら 「ANPiS」 がおすすめ

防災倉庫の設置をはじめとする災害への対策強化を検討しているなら、初動対応として重要な業務である従業員の安全確認業務を効率化する安否確認システムの導入もおすすめです。安否確認システムの導入は、迅速な従業員の安全確保や社内の円滑な意思疎通に貢献します。

安否確認システムを導入するなら、関西電力の「ANPiS(アンピス)」をおすすめします。気象庁と連携した安否確認システムで、災害時や緊急時はもちろん、平常時にも活用いただけます。

【利用できる機能】

  • ●気象庁の情報と自動で連携
  • ●地域、震度、警報・注意報等種類に応じた配信設定
  • ●従業員の回答結果を自動で集計
  • ●未回答の従業員に対する自動再配信
  • ●手動配信による柔軟な対応
  • ●アンケートや会議の出欠確認等平常業務への応用
  • ●安否登録の際のID・パスワードスキップ
  • ●部門横断のグループ設定
  • ●従業員家族の安否登録(最大4名まで)
  • ●個人情報の秘匿性
  • ●LINE配信 (有償オプション)

初期費用は無料、月額6,600円から利用可能で、企業の規模やニーズにあわせて2つのプランが用意されており、全国で利用可能です。

ご利用人数 スタンダードプラン※1 ファミリープラン※2
~50名 6,600円 6,985円
~100名 9,900円 10,670円
~150名 13,200円 14,355円
~200名 15,400円 16,940円
~300名 17,600円 19,910円
~400名 19,800円 22,880円
~500名 22,000円 25,850円
501名〜 100名ごとに+2,200円 100名ごとに+2,970円

Webからお申込みができ、2週間の無料トライアルも可能なので、防災倉庫の設置にあわせて安否確認システムの導入を検討しているなら、相談してみてはいかがでしょうか。

  • スタンダードプランは、従業員とその家族へメール配信するプランです。
  • ファミリープランは、スタンダードプランに加えて、家族の応答内容を家族内で共有することができます。
    なお、家族への安否確認メールは管理者による手動配信となります。

防災・減災には防災倉庫の設置や初動対応が重要

防災倉庫とは、災害時に必要な資機材を格納している倉庫で、通常は食料品等も備蓄されています。大規模な災害時には公的機関が機能しなくなるおそれがあるため、自助として防災倉庫を備えておくと安心です。

防災倉庫に加え、企業では従業員の安全確保が災害時の初動対応として優先事項に挙げられます。安否確認メールの自動配信や回答の自動集計機能を備えた安否確認システムを導入すると、安否確認がスムーズに完了するほか、指示出しや情報共有も可能です。

安否確認システムなら、ぜひANPiSをご検討ください。災害時・緊急時に必要な機能を備えながら、平常業務の効率化にも応用できます。

三沢 おりえ(みさわ おりえ)

監修者 三沢 おりえ(みさわ おりえ)

総合危機管理アドバイザー
防犯・防災、護身術の講演会やセミナー、イベント、メディア対応等幅広く活動。日本一非常食を食べていると自負する非常食マイスターでもある。総合防犯設備士、危機管理士、防災士。

サービス概要資料

安否確認システム
「ANPiS」

BCP策定の第一歩は、安否確認から!関西電力が提供する「安否確認システム(ANPiS)」のサービス概要をご紹介します。

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