太陽光発電の収支シミュレーションを解説!計算方法や何年で元が取れるかを紹介
2025.9.16
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- 太陽光発電収支シミュレーション

目次
「太陽光発電を導入して元が取れるのか」「導入の手間やコストに見合う電気料金の削減や売電収入が得られるのか」 といった不安があり、導入を迷っている方もいるかもしれません。
太陽光発電の導入を検討する際には、事前に収支シミュレーションをすることで、初期費用回収の見通しを立てて計画的に導入できます。
この記事では、太陽光発電の収支シミュレーションの必要性、シミュレーションの方法や注意点等を解説します。
また、「都道府県」「設置面積」「建物の稼働頻度」 を入力するだけで、太陽光発電の導入効果を試算できるシミュレーションツールも紹介するため、ぜひお試しください。
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太陽光発電の収支シミュレーションはなぜ必要?
太陽光発電の収支シミュレーションは、発電量や電気料金の削減効果を把握するために重要です。導入・運用に値する電気料金の削減効果が見込めるのか、初期費用はどれくらいの期間で回収できるのか等を把握するために役立ちます。
太陽光発電の収支について具体的な金額を把握することで、太陽光発電の導入で期待に見合った費用対効果が見込めるのか、現実的に判断できるはずです。
太陽光発電の収支シミュレーションをする3つの方法
太陽光発電の収支シミュレーションをする方法としては、主に以下が挙げられます。
- ●シミュレーションツールを利用する
- ●手計算でシミュレーションする
- ●設置業者等に依頼する
以降でそれぞれ詳しく紹介します。
シミュレーションツールを利用する方法
太陽光発電の収支シミュレーションをする方法として一番簡単なのは、シミュレーションツールを利用して発電量や収支を計算する方法です。設置の面積、30分デマンド値、月別の電力使用量(kWh)等の各種データをもとに、手計算では得られないような詳細なデータを取得できます。
関西電力では、PPAの導入効果を簡単に試算するためのシミュレーションツールを提供しています。簡単な手順で概算が分かりますので、ぜひご活用ください。
CO₂・電気料金の削減量・額がわかる
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1
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3
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- CO₂排出係数は0.434kg-CO₂/kWhにて試算した結果です。
- 本シミュレーションは、一定条件に基づいた簡易試算であり、削減額等を保証するものではありません。
- 試算条件により電気料金の削減が期待できない場合、コスト削減額を非表示とさせていただいております。
- 折板屋根への設置を想定しているため、異なる条件では表示のコスト削減額が期待できない可能性があります。
- 「まとめて工事プラン」は、お申込み以降1年半の期間で工期を当社で指定させていただける等、一定の条件を満たしたお客さまへのプランです。
手計算でシミュレーションする方法

発電の発電量や収支を手計算する時の計算方法を以下で見ていきましょう。
- ①太陽光発電の発電量を計算
- ②太陽光発電による年間での収支を計算
①太陽光発電の発電量を計算
太陽光発電の発電量は、以下の式で計算できます。
太陽光発電の設置容量(kW)は、太陽光パネル1枚あたりの出力を示す公称最大出力(カタログ等に記載)に枚数を掛けた合計値として計算が可能です。
日射量は、NEDOのWebサイトの全国日射量マップ等から確認できます。損失係数は発電の時のロスを補正するための数値で、通常は0.7程度の値を使用します※。
例えば、200kWの設置容量を持つ太陽光発電設備を、年平均日射量が1日当たり3.9kWh/m2の場所に設置して発電する場合、年間の発電量は以下のように計算できます。
年間の発電量
MWh(メガワットアワー)は電力量の単位で、1MWh=1,000kWhです。
②太陽光発電による年間での収支を計算
自家消費で削減できる電気料金は、例えば以下の式で計算できます。
一方、売電する場合の売電収入は、以下の式で計算できます。
初期費用の回収年数は、大まかに以下の式で計算できます。
例えば、200kWの太陽光発電システムを導入した場合について、平均的な数値をもとに試算してみましょう。
経済産業省の資料※によると、2024年の産業用太陽光発電の初期コストは、1kWあたり平均24.6万円です。200kWの太陽光発電システムの初期コストは、24.6万円/kW×200kW=4,920万円が目安となります。
1kWhあたりの電気料金が25円/kWhとすると、電気料金の削減分で初期費用を回収できるまでの年数の計算は、以下です。
年間で25円/kWh×199MWh≒498万円分の電気料金を削減でき、4,920万円の初期費用は約9.9年で回収できる計算となります。
太陽光発電の発電量・収支のシミュレーション
紹介した手計算の方法で、50kW、100kW、200kW、500kW、800kW、1MW、1.5MWの年間の発電量、年間で削減できる電気料金を計算すると、次のとおりです。
数値は、平均日射量は3.9kWh/m2/日、損失係数は0.7、1kWhあたりの電気料金は25円/kWhとして計算しています。
削減できる電気料金=1kWhあたりの電気料金(電力量単価等)×発電量
設置容量 | 年間の発電量 | 年間で削減できる電気料金 |
---|---|---|
50kW | 49.8MWh | 125万円 |
100kW | 100MWh | 249万円 |
200kW | 199MWh | 498万円 |
500kW | 498MWh | 1,246万円 |
800kW | 797MWh | 1,993万円 |
1MW | 996MWh | 2,491万円 |
1.5MW | 1495MWh | 3,737万円 |
上記は、あくまで代表的な条件で算出した概算値です。実際の発電量や削減効果は、設置場所や運用条件によって前後します。
設置業者等に依頼をする方法
設置業者や販売店等にシミュレーションを依頼する方法もあります。
設置業者や販売店等に依頼すると、実際に現地で調査を行い、設置環境や設置場所の寸法等を確認してシミュレーションをしてくれる場合もあります。実際に現地確認をしてシミュレーションする場合、担当者に直接相談できる点も大きなメリットです。
太陽光発電の収支シミュレーションをする時の注意点
太陽光発電の収支シミュレーションをする時の注意点は、以下のとおりです。
- ●実際の日射量によって発電量は変わる
- ●経年劣化により発電量は低下する
- ●故障による修理費用が発生する可能性がある
日射量、経年劣化、故障による修理等でシミュレーションと実際の数字に差が出る可能性があり、注意が必要です。それぞれの注意点について以下で見ていきましょう。
実際の日射量によって発電量は変わる
特に手計算の場合は、年間の平均的な日射量の数値等を使用することになりますが、実際の日射量は方位や角度、周囲の障害物の有無といった設置環境によって変わります。また、天候、時間帯、季節、地域等の条件も、日射量に大きな影響を及ぼします。
天候 | 晴天、曇天、雨天等の天候の影響で発電量が日々上下する |
---|---|
時間帯 | 太陽の高度が高くなる正午にピークを迎えるような推移で日射量が変化する |
季節 | 季節ごとの日射時間・日射量により発電量が変化する |
地域 | 地域によって気候帯、緯度、地形等の違いがあり、日射量にも影響する |
平均的な数値でシミュレーションした場合、実測値との差が大きくなる可能性があります。設置環境の影響で平均と大きく異なりそうな要素があれば、発電量等を見積もる際にあらかじめ織り込んでおくと誤差が少なくなります。
経年劣化により発電量は低下する
太陽光パネルは、通常の使用でも経年劣化が進み、発電量はわずかですが徐々に少なくなっていきます。経年劣化を考慮しないシミュレーションの場合、長期的にはシミュレーションとの差が大きくなることがあります。
また、経年劣化を考慮する場合も、メンテナンス不足等で劣化が進むとシミュレーションとのズレが大きくなる可能性があります。
故障による修理費用が発生する可能性がある
太陽光発電の運用中に突発的な故障・不具合が発生することは珍しくありません。機器が故障すると、修理・交換のために予期せぬ修理費用が発生する可能性があります。
なお、故障・不具合のリスクがあるのは太陽光パネルだけでなく、パワーコンディショナーや接続機器も故障・不具合で修理が必要になることがあります。
長期的な収支計画では、修理費用や部品交換の費用を織り込んでおき、リスクに備えた見通しをしておくのも方法のひとつです。また、定期的なメンテナンス等、事前に費用が発生することが分かっているものは、必要な出費として見積もっておきましょう。
太陽光発電の費用についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:【2025年】太陽光パネルの価格相場は?設置費用や補助金について解説
初期費用ゼロで導入するなら関西電力の 「太陽光発電オンサイトサービス」
太陽光発電では、自社で設備を保有する方法の他に、エネルギーサービス事業者と契約して設備を設置する 「PPA(Power Purchase Agreement)モデル」 と呼ばれる導入方法があります。
PPAモデルでは、事業者が設備を設置して管理やメンテナンスを行うため、需要家は初期費用ゼロで設備の導入が可能です。
関西電力では、初期費用ゼロで太陽光発電設備を導入可能なオンサイトPPA 「太陽光発電オンサイトサービス」 を提供しています。関西電力グループが太陽光発電設備の設置から運用、メンテナンスまでをワンストップで行うサービスです。発電した電気をお客さまが利用し、契約期間は20年ほどです※1。
太陽光発電設備の設置費用等の初期費用ゼロで追加の維持コストはかかりません※2※3。月々の発電量に応じたサービス利用料は発生しますが、割引プランの適用で節約も可能です。
オプションで余剰電力の売電も選択可能で、休日や就業時間後の電力使用量が少なくなるタイミングで余剰電力を売電すると、電気料金のさらなる削減効果を得ることができます。
また、関西電力の太陽光発電設備に標準搭載されている機能 「SenaSon」 を使って、蓄電池やEV(電気自動車)、生産設備等複数の設備をAIが自動で制御し、発電した電力を最適なバランスで運用可能です。
関西電力の太陽光発電設備は、工場や倉庫、大規模店舗の広い屋根や900㎡以上の折板屋根、カーポート、遊休地等、さまざまな場所に設置可能なので、ぜひご相談ください。「割引プラン」 や、補助金の申請をサポートする 「補助金サポート」 等、お客さまにあわせて最適なプランをご提案します※4。
なお、オンサイトPPAのご提供には設置場所の面積が900㎡以上必要なため、条件に合わないお客さまは、設置場所不要の太陽光発電 「コーポレートPPA」 をご検討ください。
- 途中解約には違約金が発生します。
- 一部、電気工事等の費用が必要な場合があります。
- 故障時に保険金額を超える修理をお客さまが希望される場合等、追加料金が発生する場合もございます。
- 割引プランは、補助金との併用はできません。
太陽光発電のシミュレーションについてよくある質問
太陽光発電のシミュレーションについてよくある質問をまとめています。
太陽光発電の年間発電量は?
太陽光発電の年間発電量(kWh)は、発電容量(kW)の1,000倍がおおよその目安です。例えば、200kWの設備の場合、発電量は年間200,000kWh(200MWh)が目安となります。
太陽光発電は何年ぐらい運用できる?
太陽光発電の寿命の目安は20~30年程度です。10年程度で初期費用を回収した場合、その後さらに10年以上の運用が期待できます。
太陽光発電の寿命についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:太陽光パネルの寿命はどれくらい?劣化要因と長持ちさせるポイントを紹介
太陽光発電の収支シミュレーションをして計画的に導入・運用しよう
太陽光発電の発電量や収支は、シミュレーションツールの利用、手計算、設置業者への依頼等でシミュレーションできます。
例えば、関西電力のシミュレーションツールの場合は、「都道府県」「設置面積」「建物の稼働頻度」から年間電気料金削減額の確認が可能です。
手計算をする場合は、出力や日射量をもとに発電量を計算し、発電量をもとに電気料金の削減効果や売電収入を計算して収支を見積ります。
なお、実際には設置環境での日射量、経年劣化、故障等でシミュレーションとの差が生じる可能性があります。シミュレーションの段階で考慮できる部分は織り込んでおくと、精度が高まります。
ぜひ太陽光発電の収支シミュレーションをして計画的に太陽光発電の導入・運用を進めていきましょう。
関西電力ではPPAモデルの 「太陽光発電オンサイトサービス」 を提供しています。初期費用ゼロで太陽光発電が導入でき、メンテナンスまで関西電力がワンストップで実施します。導入を迷っているお客さまは、まずはWebページ等からお気軽にお問い合わせください。
3つの質問に答えるだけ 「太陽光発電 10秒シミュレーション」
太陽光発電で発電した電気をご使用いただくことで、脱炭素・コスト削減につながるサービスです。初期費用ゼロで、導入時の工事から導入後の運用・メンテナンスまで、ワンストップでおまかせいただけます。
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監修者 近藤 元博(こんどう もとひろ)
愛知工業大学 総合技術研究所 教授
1987年トヨタ自動車に入社。分散型エネルギーシステム、高効率エネルギーシステムならびに新エネルギーシステムの開発、導入を推進。あわせて生産工程から排出する廃棄物や、使用済み車両のリサイクルなど幅広い分野で廃棄物の排出削減、有効利用技術の開発導入を推進。
「 リサイクル技術開発本多賞 」 「 化学工学会技術賞 」他エネルギーシステム、資源循環に関する表彰受賞。2020年から現職。産学連携、地域連携を通じて資源問題、エネルギー問題に取組中。経済産業省総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会 脱炭素燃料政策小委員会 委員他
サービス概要資料
太陽光発電オンサイトサービス

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資料の一部をご紹介
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