太陽光パネルの寿命はどれくらい?劣化要因と長持ちさせるポイントを紹介

2024.10.1

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太陽光パネルの寿命はどれくらい?劣化要因と長持ちさせるポイントを紹介

太陽光発電の導入検討時には、寿命はどれくらいなのかを知っておきましょう。

ここでは、太陽光パネルの寿命の目安や、劣化の原因、寿命を延ばすための方法等を紹介します。後半ではおすすめの導入方法も紹介するため、太陽光発電の導入を検討する際の参考にしてください。

太陽光パネルの寿命は20年以上

太陽光パネルの寿命は、一般的に20~30年程度が目安です。定期的に掃除・点検等の適切なメンテナンスを実施すれば、さらに長い期間の使用も期待できます。

太陽光パネルの法定耐用年数は17年

太陽光パネルの税制上の法定耐用年数は17年です。事業者等が太陽光発電を購入して保有する場合は、この耐用年数で減価償却を行うことになります。

なお、太陽光パネルの寿命自体は前述のとおり20年以上が目安であり、減価償却(設備投資等の費用を一定期間に配分する会計処理)をする17年を過ぎた後も引き続き使用できる場合が多くなっています。

※耐用年数とは、減価償却資産(時の経過により資産価値が減るもの)の本来の用途用法で、通常予定される効果をあげることができる年数、通常の効用持続年数のことです。

パワーコンディショナーの寿命は10年以上

パワーコンディショナーの寿命は10~15年ほどが目安とされています。パワーコンディショナーは、太陽光パネルで発電した直流電力を交流電力に変換する装置です。

太陽光パネルと比較するとパワーコンディショナーの寿命は短く、太陽光パネルが寿命を迎えるまでの間に1回程度の交換が必要になります。

太陽光パネルが劣化して寿命が短くなる要因

太陽光パネルが劣化して寿命が短くなる要因としては、主に以下が挙げられます。

  • ●パネルの破損
  • ●ホットスポットの発生
  • ●層間剥離の発生

それぞれの要因について以下で詳しく見ていきましょう。

パネルの破損

風で飛んできた木の枝や小石等でパネルが破損するケースがあります。

太陽光パネルの表面は強化ガラスで覆われていて破損に強い一方、裏側は表側と比べると破損しやすい傾向があります。屋根ではなく野立てで太陽光パネルを設置する場合、特に裏側に飛来物がぶつかる破損リスクが比較的高くなっています。

ホットスポット

ホットスポットとは太陽光パネルの一部分が発熱する現象で、内部配線の腐食、表面のひび割れや汚れ等が原因で発生します。

ホットスポットは100℃以上の高温になることもあり、発火の原因となることがあるため注意が必要です。ホットスポットが発生すると、発電量の低下を引き起こすほか、故障や製品の寿命を縮める原因となる可能性があります。

層間剥離

層間剥離(そうかんはくり)は、表面のガラスとセルの間に隙間ができて、太陽光パネルの層の一部が剥離する現象です。湿気や温度変化によって層間に水分や空気が入り込むことで発生し、剥離した箇所は白く変色します。

その箇所は電気抵抗が増大して発電量が低下します。結果として層間剥離が太陽光パネルの寿命を縮める原因となることがあります。

太陽光パネルの寿命を延ばすための方法

太陽光パネルの寿命を延ばすための方法

太陽光発電設備を長く使うには、太陽光パネルの寿命を延ばすための定期的な掃除・点検、日々の発電量のチェックが役に立ちます。

そして、導入時に寿命の長い太陽光パネルの設置することが挙げられます。それぞれ詳しく見ていきましょう。

定期的に掃除・点検をする

鳥のフンや落ち葉等をこまめに清掃して綺麗な状態を保つことで、ホットスポットをはじめとする不具合の原因を防ぎやすくなります。また、掃除の時に目視で異常を発見できる可能性が増し、早期に故障・不具合に対応できます。

こまめなメンテナンスという点では、専門業者に定期的に点検を依頼することも重要です。故障・不具合への早期対応で、太陽光パネルの寿命を延ばすことにつながります。

発電量をチェックして故障を見つける

発電量をこまめにチェックすることで、不具合による発電量の低下に気付くことができ、点検・修理等の対応を取りやすくなります。

太陽光発電設備に遠隔監視システム等を導入していると、パソコンやスマホ等からも発電量の確認が可能です。また、パワーコンディショナーの表示からも発電量を確認できます。

関西電力の太陽光発電オンサイトサービスは、24時間365日、発電/受電電力等を遠隔監視しています。不具合を早期発見し、迅速に復旧対応いたします。

寿命の長い太陽光パネルを設置する

導入前の段階であれば、寿命の長い太陽光パネルを設置することも長期使用のポイントのひとつになります。初期費用が多少高くなる場合もありますが、長く使用できれば費用回収後、それ以上のリターンが得られる可能性があります。

メーカーのカタログに記載された製品寿命に関する数値やアピール、耐久性試験や品質試験の結果等を参照して、長期で使用できる製品を検討しましょう。

太陽光パネルが寿命を迎えたらどうなる?

太陽光パネルが寿命を迎える頃には、周辺機器も含めると以下のような症状や不具合が見られるようになります。

  • ●太陽光パネルでの発電量が少なくなる
  • ●太陽光パネルや周辺機器に不具合が生じる
  • ●蓄電池の蓄電容量が低下する

太陽光パネルの発電量は、通常の使用でも経年劣化によって少しずつ減少します。20~30年といった年月が経過すると、設置当初に比べて発電量はかなり減少することになります。

また、発電量以外に、経年劣化やホットスポット、層間剥離等で不具合が生じるリスクも年数の経過とともに高まります。

パワーコンディショナーや蓄電池等の周辺機器に不具合が生じることもあり、太陽光パネル以外で交換等の対応が必要になる可能性もあります。

太陽光発電設備はメンテナンスまで見込んで導入しよう

太陽光発電設備はメンテナンスまで見込んで導入しよう

太陽光発電設備の寿命を延ばすためには、こまめな掃除・外観確認や、専門業者による定期的な点検等、設置後のメンテナンスが重要です。企業で太陽光発電を導入する際には、日常的なメンテナンスが実施できる体制を十分に整えることを念頭に置いて、運用を開始する必要があります。

「自社でメンテナンスするのは手間がかかる」「専門性が必要で不安がある」 と感じる場合には、設備を自社で保有する方法とあわせて、PPAモデルの太陽光発電の検討がおすすめです。

PPAは、エネルギーサービス事業者と契約して太陽光発電設備を設置してもらう導入方法です。自社での保有とは異なり、需要家が設備を購入・所有・管理する必要がなく、メンテナンスも事業者が実施するため、追加費用・手間がかかりません。

「導入後の手間・費用を減らしたい」、「初期費用を抑えたい」 と考えている企業等の方には、PPAモデルでの太陽光発電の導入がおすすめです。

PPAについて詳しくは以下の記事をご覧ください。

関西電力 「太陽光発電オンサイトサービス」 がおすすめ

関西電力ではPPAモデルの太陽光発電として 「太陽光発電オンサイトサービス」 を提供しています。需要家であるお客さまの敷地内に太陽光発電設備を設置し、発電した電気をお客さまに一定期間固定単価でご提供するサービスです。

関西電力の太陽光発電オンサイトサービスでは、点検、機器の交換、遠隔監視、トラブル対応等をトータルでサポートします。

関西電力 「太陽光発電オンサイトサービス」 のアフターサポート

連絡窓口
  • ●連絡体制表を作成し、異常時の対応
  • ●平日・休日・夜間のトラブルの連絡窓口を設定
遠隔監視
  • ●システムで発電/受電電力等を監視
    (24時間365日)
  • ●異常警報を画面表示させるとともに登録メールアドレスへ通知
異常時の対応
  • ●発電状況監視により、不具合を早期発見し、迅速に復旧対応
  • ●現地対応が必要な時は駆け付け
  • ●発電量実績監視により、十分な発電がなければ、PCS設定チューニング、パネル洗浄等により発電量を改善

導入からメンテナンスまで関西電力がワンストップで実施するため、手間なく導入が可能です。電気料金を抑えられ、サービス料金込みでもコストを削減できます。

なお、導入の際には、補助金申請のサポートもしています。補助金を受けることで、月々の料金負担をさらに抑えることが可能です。補助金を利用しない場合も、工事時期お任せでサービス料金が安くなる 「まとめて工事プラン」「工期フリープラン」 があり、割引プランで料金を抑えることもできます。

太陽光発電の設備は、工場や倉庫、大規模店舗の広い屋根や900㎡程度の折板屋根、カーポート、遊休地等、広い敷地がなくてもさまざまな場所に設置が可能です。導入を迷っているお客さまは、まずはWebページ等からぜひお問い合わせください。

※割引プランは、補助金との併用はできません。

太陽光パネルの寿命を踏まえて導入を検討しよう

太陽光パネルの寿命は一般的に20年~30年ほどが目安です。一方、寿命が短くなる原因として、破損、ホットスポット、層間剥離等が挙げられます。

寿命を延ばすためには、定期的な掃除・点検や発電量をチェックすること、また、最初から寿命の長いものを設置する等の方法があります。導入には、メンテナンスまでを想定して検討することが重要です。

メンテナンスの手間やコストがネックで太陽光発電の導入を迷っているのであれば、関西電力 「太陽光発電オンサイトサービス」 というPPAモデルが選択肢のひとつとなります。

関西電力 「太陽光発電オンサイトサービス」 では、基本的に20年程度の契約期間で、導入から運用まで関西電力グループが一貫してサポートし、初期費用やメンテナンスのコストは発生しません

メンテナンスや初期費用の面で太陽光発電の導入を迷っている企業等の方は、 「太陽光発電オンサイトサービス」 を、太陽光発電設備を設置する敷地がない場合は、 「コーポレートPPA」 をご検討ください。

※故障時に保険金額を超える修理をお客さまが希望される場合等、追加料金が発生する場合もございます。

北村 和也(きたむら かずや)

監修者 北村 和也(きたむら かずや)

日本再生可能エネルギー総合研究所 代表/株式会社日本再生エネリンク 代表取締役/地域活性エネルギーリンク協議会 代表理事/埼玉大学社会変革研究センター・脱炭素推進部門 客員教授

早稲田大学政治経済学部政治学科卒。民放テレビ局にて、報道取材、環境関連番組等制作し、1998年よりドイツ留学。その後、研究所等を設立。

◎主たる活動:

  • ・再生エネ普及のための情報収集と発信
  • ・再生エネ、脱炭素化等の民間企業へのコンサルティング、自治体のアドバイザー
  • ・地域での経済循環、活性化のサポート
  • ・エネルギージャーナリストとして、講演、セミナー、各種の執筆

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