太陽光発電の減価償却とは?計算方法や耐用年数をわかりやすく解説

2025.8.25

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太陽光発電の減価償却とは?計算方法や耐用年数をわかりやすく解説

減価償却は、設備投資等の費用を法定耐用年数で分割して経費計上する処理のことです。

産業用太陽光発電は基本的に減価償却の対象であり、その計算方法を理解しておく必要があります。太陽光発電設備の耐用年数は17年で、この期間にわたって定額法または定率法で減価償却を行います。

この記事では、太陽光発電の減価償却の計算方法や注意したいポイント等について解説します。

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太陽光発電の減価償却とは

減価償却は、減価償却資産の取得費用を法定耐用年数にわたり分割して計上する会計処理のことです。減価償却資産とは、業務のために使用される建物や設備等、時間の経過とともに価値が減少していく資産を指します。

特に産業用太陽光発電の場合は、基本的に全量売電型も自家消費型も減価償却の対象です。減価償却費の金額分が課税所得から差し引かれ、納税額を抑えることができます。

一方、住宅用太陽光発電の場合は、確定申告が必要な売電収入の規模(給与所得者の副収入であれば20万円超)に達することが少なく、多くの場合、減価償却して経費計上する処理は発生しません。

減価償却が不要な方法

減価償却が不要な太陽光発電の導入方法として、PPAモデルがあります。PPAモデルは、エネルギーサービス事業者と契約して太陽光発電設備を設置してもらう導入方法です。

PPAモデルの場合、太陽光発電設備を事業者が保有して設置するため、需要家側では固定資産にならない場合があります。固定資産とならない場合、固定資産税の課税対象外となる他、減価償却が不要となり、会計処理を簡素化できます。

太陽光発電設備が固定資産に該当するかどうかは、会計士等の判断によるものである点にご留意ください。

オンサイトPPAとは

PPA(Power Purchase Agreement)には以下の2種類があり、自社の敷地内に太陽光発電を設置する場合は「オンサイトPPA」として導入することになります。

  • ●オンサイトPPA : 太陽光発電の設置場所が需要家の敷地
  • ●オフサイトPPA : 太陽光発電の設置場所が需要家の敷地

オンサイトPPAは、自社の敷地を有効活用して導入できる他、託送料がかかる可能性のあるオフサイトPPAと比べて、電気料金を抑えられる場合があります。

また、オンサイトPPAは敷地内に設備があるため、災害時の非常用電源としての利用も可能です。

オンサイトPPAについてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

オンサイトPPAのメリット・デメリット

オンサイトPPAのメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット
  • ●初期費用を抑えられる
  • ●電気料金を削減できる
  • ●運用・メンテナンスを任せることができる
デメリット
  • ●一定の敷地面積が必要になる
  • ●契約期間がある(20年程度)
  • ●設備を勝手に交換や処分できない

初期費用不要で導入でき、維持管理やメンテナンス等の運用も任せられることが大きなメリットです。ただし、契約期間が長期にわたる点等は、事前に確認しておく必要があります。

太陽光発電の法定耐用年数

一方で、自社で設置した太陽光発電設備が固定資産に該当する場合は、減価償却が必要です。減価償却では、法定耐用年数の期間にわたって経費計上されます。太陽光発電設備(太陽光パネルや架台等)の場合、法定耐用年数は原則として17年です。

「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」 の別表第二の 「前掲の機械及び装置以外のもの並びに前掲の区分によらないもの」の「主として金属製のもの」に該当するため、上記の耐用年数となります。

なお、太陽光パネルの寿命は一般的に20~30年ほどで、減価償却の会計処理に用いられる法定耐用年数とは異なります。

太陽光発電の減価償却の計算方法

太陽光発電の減価償却の計算方法

自社設置した場合の太陽光発電の減価償却は、「定額法」または「定率法」で計上します。それぞれの減価償却費の計算方法や仕訳方法を、以下で解説します。

定額法の場合

定額法は、毎年同じ金額を減価償却費として計上する方法です。取得価額に一定の定額償却率をかけることで毎年の減価償却費を計算します。

  • 定額法の減価償却費=取得価額×定額償却率

定額法の償却率は耐用年数ごとに定められており、国税庁の「減価償却資産の償却率等表」から確認が可能です。太陽光発電の法定耐用年数は17年であり、この場合の定額償却率は0.059となります。

例えば、太陽光発電設備の取得価額が6,000万円の場合、毎年の減価償却費は以下のように計算できます。

  • 6,000万円×0.059=354万円

減価償却費の仕訳方法は、直接法と間接法の2種類あり、固定資産から減価償却費を直接差し引く 「直接法」 の場合、以下のようになります。

借方 貸方
減価償却費3,540,000円機械装置3,540,000円

減価償却費の累計額を計上する 「間接法」 の場合、仕訳方法は以下のとおりです。

借方 貸方
減価償却費3,540,000円減価償却累計額3,540,000円

定率法の場合

定率法は、未償却残高に定率償却率をかけた金額を減価償却費として毎年計上する方法です。定額法と異なり、毎年の減価償却費は徐々に少なくなります。

  • 定率法の減価償却費=(取得価額-前年までの減価償却費の累計額)×定率償却率

定率法の償却率は耐用年数ごとに決まっており、同様に国税庁の「減価償却資産の償却率等表」から確認可能です。太陽光発電の法定耐用年数は17年で、この場合の定率償却率は0.118となります。

例えば、太陽光発電設備の取得価額が6,000万円の場合、減価償却費は以下のように計算できます。

  • ●1年目 : 6,000万円×0.118=708万円
  • ●2年目 : (6,000万円-708万円)×0.118=624万4,560円
  • ●3年目 : (6,000万円-708万円-624万4,560円)×0.118=550万7,701円

4年目以降も未償却残高に定率償却率をかけた金額を減価償却費として毎年計上します。

固定資産から減価償却費を直接差し引く「直接法」の場合、1年目の仕訳方法は以下のとおりです。

借方 借方
減価償却費708万円機械装置708万円

減価償却費の累計額を計上する「間接法」の場合、1年目の仕訳方法は以下のとおりです。

借方 貸方
減価償却費708万円減価償却累計額708万円

減価償却に関わる税制優遇制度

太陽光発電設備を導入する際は、以下の税制優遇制度を適用できる場合があります。

  • ●中小企業経営強化税制
  • ●中小企業投資促進税制

中小企業経営強化税制は、一定の要件を満たすことで即時償却または税額控除の適用を受けられる制度です。

対象事業者 中小企業者等(個人事業主を含む)
税制優遇の概要
  • ●即時償却
  • ●取得価額の10%の税額控除(資本金3,000万円超1億円以下の法人は7%)
適用期間 2027年3月31日まで
対象となる太陽光発電
  • ●完全な自家消費型の太陽光発電
  • ●自家消費率50%以上の余剰売電型の太陽光発電

中小企業経営強化税制についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

中小企業投資促進税制は、一定の要件を満たすことで特別償却または税額控除が適用を受けられる制度です。

対象事業者 中小企業者等(個人事業主を含む)
税制優遇の概要
  • ●取得価額の30%の特別償却
  • ●取得価額の7%の税額控除(個人事業主、資本金3,000万円以下の法人が対象)
適用期間 2027年3月31日まで
対象となる太陽光発電 自家消費型太陽光発電

税制優遇を含む太陽光発電の節税についてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

太陽光発電の周辺設備の減価償却について

太陽光発電の周辺設備も減価償却の対象となり、法定耐用年数にわたって経費計上が可能です。減価償却の対象となる設備として、以下が挙げられます。

  • ●パワーコンディショナー(法定耐用年数17年)
  • ●蓄電池(法定耐用年数6年)
  • ●ソーラーフェンス(法定耐用年数10年)

パワーコンディショナーは太陽光発電設備本体と一体の設備として扱われ、法定耐用年数は17年となります。

蓄電池は、「建物附属設備」 の 「電気設備 蓄電池電源設備」 に該当し、法定耐用年数は6年です。また、ソーラーフェンスは、「構築物」の「金属造のもの へい」に該当し、法定耐用年数は10年です。

各社の判断によりますが、これらの周辺設備についても、太陽光発電設備と同様にPPAで導入することで、減価償却の対象としない企業が多くなっています。

太陽光発電の減価償却で注意したいポイント

太陽光発電の減価償却の注意点は、以下のとおりです。

  • ●3年間は償却方法を変更できない
  • ●減価償却資産を処分した際は除却処理を行う
  • ●法定耐用年数を正しく把握する

定額法と定率法の計算方法は、一度どちらかを選択すると3年間は変更できません。変更時は、税務署で償却方法の変更手続きが必要となります。

また、太陽光発電を何らかの理由で処分した場合、発生した損失を固定資産除却損として計上する処理が必要です。この処理を忘れると、償却資産税がかかり続けることになります。

その他、各設備の法定耐用年数を間違えると、修正申告の手間が発生するため注意しましょう。

減価償却の手間なく太陽光発電を導入するなら関西電力の「太陽光発電オンサイトサービス」がおすすめ

減価償却の手間なく太陽光発電を導入するなら関西電力の「太陽光発電オンサイトサービス」がおすすめ

太陽光発電設備を自己所有する場合は、減価償却の手続きが必要になりますが、こうした手間を避けたい場合には、PPAモデルの導入が有効です。PPAモデルは、エネルギーサービス事業者と契約して太陽光発電設備を設置してもらう導入方法です。

例えば、関西電力では、初期費用ゼロで太陽光発電設備を導入可能なオンサイトPPA「太陽光発電オンサイトサービス」を提供しています。

関西電力グループが太陽光発電設備の設置から運用、メンテナンスまでをワンストップで行うサービスです。発電した電気をお客さまが利用し、契約期間は20年ほどです※1

太陽光発電設備の設置費用等の初期費用や追加の維持コストはかかりません※2。月々の発電量に応じたサービス利用料は発生しますが、割引プランの適用で節約も可能です。

また、オプションで余剰電力の売電も選べます。休日や就業時間後の電力使用量が少なくなるタイミングで余剰電力を売電すると、電気料金のさらなる削減効果を得ることが可能です

関西電力の太陽光発電設備は、工場や倉庫、大規模店舗の広い屋根や900㎡以上の折板屋根、カーポート、遊休地等、さまざまな場所に設置可能なので、ぜひご相談ください。

「割引プラン」や、補助金の申請をサポートする「補助金サポート」等、お客さまにあわせて最適なプランをご提案します※3

ただし、オンサイトPPAのご提供には、設置場所の面積が900㎡以上必要なため、条件に合わないお客さまは、設置場所不要の太陽光発電「コーポレートPPA」をご検討ください。

  • 途中解約には違約金が発生します。
  • 故障時に保険金額を超える修理をお客さまが希望される場合等、追加料金が発生する場合もございます。
  • 割引プランは、補助金との併用はできません。

太陽光発電の減価償却の方法を理解して適切に経費計上しよう

太陽光発電設備の取得費用は、法定耐用年数の17年にわたって減価償却費として経費計上が可能です。減価償却費は、毎年同じ金額を計上する 「定額法」、または未償却残高に定率償却率をかけた金額を毎年計上する 「定率法」 で計上します。

太陽光発電の減価償却の方法を理解して、適切に経費計上を行いましょう。

また、太陽光発電を導入するにあたって、「初期費用を抑えたい」 「メンテナンスの手間を減らしたい」 と考えているなら、PPAモデルでの導入がおすすめです。

関西電力では、オンサイトPPAの太陽光発電を導入できる「太陽光発電オンサイトサービス」を提供しています。導入から運用まで関西電力グループが一貫してサポートします。まずはWebページ等からお気軽にお問い合わせください。

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近藤 元博(こんどう もとひろ)

監修者 近藤 元博(こんどう もとひろ)

愛知工業大学 総合技術研究所 教授

1987年トヨタ自動車に入社。分散型エネルギーシステム、高効率エネルギーシステム並びに新エネルギーシステムの開発、導入を推進。「リサイクル技術開発本多賞」「化学工学会技術賞」他エネルギーシステム、資源循環に関する表彰受賞。2020年から現職。産学連携、地域連携を通じて資源問題、エネルギー問題に取組中。経済産業省総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会 脱炭素燃料政策小委員会 委員他

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