太陽光発電のパワーコンディショナーとは?機能や選び方をわかりやすく解説

2025.2.27

関連キーワード:

  • パワーコンディショナー
太陽光発電のパワーコンディショナーとは?機能や選び方をわかりやすく解説

太陽光発電システムのパワーコンディショナーは、発電された直流(DC)電力を事業所や家庭で使える交流(AC)電力に変換する機器です。

この記事では、パワーコンディショナーの機能や選び方、交換時期の目安を解説します。記事の後半では、導入コストを抑えたい方に向けてPPAモデルも紹介します。

太陽光発電で発電した電気をご使用いただくことで、脱炭素・コスト削減につながるサービスです。

初期費用ゼロで、導入時の工事から導入後の運用・メンテナンスまで、ワンストップでおまかせいただけます。

パワーコンディショナーとは

太陽光発電のパワーコンディショナーは、太陽光パネルで発電された直流(DC)の電力を事業所や家庭で使用できる交流(AC)の電力に変換する機器です。

太陽光パネルで発電されるのは一定の方向に電気が流れる「直流」の電力ですが、家電や事業所の設備で使用される電力は、交互に流れる向きが変わる「交流」の電力であり、発電した電気を使用するためには、直流と交流を変換する機器が必要になります。

パワーコンディショナーの機能

パワーコンディショナーの主な機能としては、以下が挙げられます。

  • ●発電量の最大化
  • ●逆潮流制御
  • ●系統連系保護

発電量の最大化

パワーコンディショナーには、発電量を最大化するためのMPPT(最大電力追従制御)と呼ばれる機能が搭載されています。

太陽光パネルの発電量は、天候、日射量、気温の影響から刻々と変動します。こうした条件の変化に対して、リアルタイムに電圧と電流を調整して、発電量が最大になる「最大出力点」を自動で見つけ出すのがMPPTの機能です。

MPPTがあることで、天候等の変化があるなかでも、太陽光発電の発電量を最大化できます。

逆潮流制御

余剰電力を売電する際は、太陽光発電システム側から電力会社の送配電網に電力を送り込む「逆潮流」を行います。

電力会社の系統側から電力を使用する需要家へ電力が流れることを「順潮流」と呼び、売電の際に需要家が発電した電力が系統側に流れることを「逆潮流」と呼びます。

逆潮流を行う際は、系統側よりも高い電圧に調整する必要があり、パワーコンディショナーの「逆潮流制御」機能により、送配電網へ電流を流すため電圧の自動調整が行われます。

系統連系保護

系統連系保護は、太陽光発電システム等で異常が発生した際に、系統側(送配電網)とパワーコンディショナーの接続(系統連系)を切り離す機能です。

系統連系すると、太陽光発電に過電圧や電圧不足等の異常が発生した際、送配電網を通じて地域一帯に影響を与えるおそれがあります。

系統連系保護があることで、異常発生時に系統側と太陽光発電システムを切り離し、地域に異常が波及する事態を防ぐことができます。

また、系統連系保護があることで、系統側にトラブルがあった際も、系統側と切り離して太陽光発電側への影響を防ぐことが可能です。

パワーコンディショナーの選び方

パワーコンディショナーの選び方

パワーコンディショナーの基本的な確認項目を押さえておくと、最適な製品が選びやすくなります。確認しておきたいポイントとしては、主に以下が挙げられます。

  • ●最大定格出力
  • ●変換効率
  • ●価格

自社で検討することが難しい場合は、サービス事業者に相談しましょう。オンサイトPPA型の太陽光発電であれば、パワーコンディショナーなどの設備も全て、サービス事業者が最適なものを選定します。

最大定格出力

最大定格出力は、パワーコンディショナーで出力(変換・供給)できる電力の最大値です。

例えば、50kWの最大定格出力を持つパワーコンディショナーであれば、50kWを超える電力を出力することはできません。太陽光パネルでの出力が60kWの場合、50kWを超える分は変換・供給されないことになります。

パワーコンディショナーを選ぶ際は、太陽光パネルの出力に見合った最大定格出力を持つものを選ぶことが必要です。

変換効率

変換効率はどれくらいロスなく直流電力を交流電力に変換できるかを表す数値です。パワーコンディショナーの変換効率は、一般的に95~98%程度で、変換効率が高いほど発電した電力を無駄なく利用できます。

価格

経済産業省の公開資料によると、パワーコンディショナーの費用は、2023年の産業用太陽光発電の資本費の構成のなかで3.0万円/kWとなっています。例えば、50kWの太陽光発電システムの場合、150万円がパワーコンディショナーの費用の目安です

産業用太陽光発電でのパワーコンディショナーの費用自体は年々安くなっています。複数社で見積りを取る等、価格を比較しながら検討を行いましょう。

パワーコンディショナーの寿命や交換について

パワーコンディショナーの寿命は、設置される環境により耐久性は変わってきますが、10~15年が目安です。太陽光パネルの寿命が20年前後のため、どこかのタイミングで交換が必要になる可能性が高いと考えられます。

なお、パワーコンディショナーの保証期間は10年程度の場合が多いですが、有償での延長保証に対応するところもあります。太陽光発電の維持管理の一部として、パワーコンディショナーのメンテナンスや交換が含まれることも理解をしておきましょう。

初期費用やメンテナンスの手間を削減するならPPAモデルも検討

初期費用やメンテナンスの面で太陽光発電の導入を迷っているなら、PPAモデルでの導入が選択肢になります。

PPA(Power Purchase Agreement)は、エネルギーサービス事業者と契約して太陽光発電設備を設置してもらう導入方法です。自社で設備を保有する場合とは異なり、需要家が設備を購入・所有・管理する必要がなく、メンテナンスも事業者が実施するため、追加費用・手間がかかりません。

「初期費用を抑えたい」「導入後の手間・費用を減らしたい」と考えている場合には、PPAモデルでの太陽光発電がおすすめです。

PPAについてより詳しく知りたい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

太陽光発電システムを導入するなら関西電力 「太陽光発電オンサイトサービス」 がおすすめ

関西電力では、PPAモデルでの太陽光発電として「太陽光発電オンサイトサービス」を提供しています。需要家であるお客さまの敷地内に設備を設置し、発電した電気をお客さまに一定期間固定単価でご提供するサービスです※1

太陽光パネルやパワーコンディショナーを含む太陽光発電システムの導入からメンテナンスまで関西電力がワンストップで実施し、初期費用ゼロで、追加費用や手間なく太陽光発電の利用を開始できます※2

なお、導入の際には、全国で補助金の採択実績が豊富な関西電力が、補助金申請をサポートします。補助金をサービス料金に反映して、月々の料金負担を抑えることが可能です。

補助金を利用しない場合も、工事時期お任せでサービス料金が安くなる「まとめて工事プラン」「工期フリープラン」があり、割引プラン※3で料金を抑えることもできます。

太陽光発電の設備は、大きな敷地がなくても、工場や倉庫、大規模店舗の屋根や、900㎡以上の折板屋根、カーポート、遊休地等、さまざまな場所に設置が可能ですのでご相談ください。

さらに、関西電力の太陽光発電に標準搭載されている機能「SenaSon」により、蓄電池やEV、生産設備等複数の設備をAIが自動で制御し、発電した電力を最適なバランスで運用できます。

関西電力では、設置場所提供不要のオフサイトPPA「コーポレートPPA」もあるので、自社の状況にあわせてご検討いただけます。太陽光発電の導入を迷っているお客さまは、まずはWebページ等からお気軽にお問い合わせください。

  • ※1 20年程度の長期契約となります。途中解約には違約金が発生します。
  • ※2 故障時に保険金額を超える修理をお客さまが希望される場合等、追加料金が発生する場合もございます。
  • ※3 割引プランは、補助金との併用はできません。

パワーコンディショナーを理解して太陽光発電の導入に役立てよう

パワーコンディショナーは直流と交流を変換する機器で、発電量の最大化、逆潮流制御、系統連系保護等の役割があります。

パワーコンディショナーを選ぶ際、最大定格出力、発電効率、価格、自動運転の有無等が確認しておきたいポイントです。ぜひパワーコンディショナーの機能や選び方を理解して、太陽光発電の導入に役立てていきましょう。

初期費用やメンテナンスの面で太陽光発電の導入を迷っているなら、関西電力「太陽光発電オンサイトサービス」がおすすめです。導入から運用まで関西電力グループが一貫してサポートします。まずはWebページ等からお気軽にお問い合わせください。

太陽光発電で発電した電気をご使用いただくことで、脱炭素・コスト削減につながるサービスです。

初期費用ゼロで、導入時の工事から導入後の運用・メンテナンスまで、ワンストップでおまかせいただけます。

近藤 元博(こんどう もとひろ)

監修者 近藤 元博(こんどう もとひろ)

愛知工業大学 総合技術研究所 教授

1987年トヨタ自動車に入社。分散型エネルギーシステム、高効率エネルギーシステム並びに新エネルギーシステムの開発、導入を推進。「リサイクル技術開発本多賞」「化学工学会技術賞」他エネルギーシステム、資源循環に関する表彰受賞。2020年から現職。産学連携、地域連携を通じて資源問題、エネルギー問題に取組中。経済産業省総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会 脱炭素燃料政策小委員会 委員他

サービス概要資料

太陽光発電オンサイトサービス

自家消費型太陽光発電で電気料金とCO₂を削減。「太陽光発電オンサイトサービス」 の概要をご紹介します。

資料の一部をご紹介

  • 太陽光発電オンサイトサービスとは
  • サービスの特徴
  • ご提案事例

資料ダウンロードフォーム

■個人情報の取扱いについて

◇個人情報の利用目的

弊社では、「個人情報保護方針」内の 「個人情報の利用目的」 および 「弊社が開催するセミナーの案内、弊社と提携する他社のセミナーの案内を行うために必要な範囲内で個人情報を利用いたします。

◇広告・宣伝メールの送信

弊社は、お申込フォームで入力いただいたメールアドレスあてに、広告・宣伝メール(「特定電子メールの送信の適正化等に関する法律」 に定める 「特定電子メール」 を指します。)を送信することがあります。また、お客さまから申し出により、速やかに配信を停止します。