系統連系とは?系統区分(低圧・高圧・特別高圧)や太陽光発電での申請を解説
2025.3.21
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目次
系統連系とは、太陽光発電等の発電設備を、電力会社の送電網や配電網に接続することです。系統連系により不足分の電力供給が受けられる他、システムによっては余剰電力を売電することも可能です。
この記事では、系統連系の基本や3つの系統区分(低圧連系・高圧連系・特別高圧連系)の違い等を解説します。太陽光発電の導入を検討中の方は、ぜひご覧ください。
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系統連系とは
系統連系は、自家用発電設備(太陽光発電や風力発電等)を電力会社の電力系統(送電網や配電網)に接続することです。
系統連系では、送電網と電力の需給を行うために電圧の調整や直流・交流の変換等が必要です。太陽光発電ではパワーコンディショナー等の機器を設置します。
系統連系により自家発電では足りない分の電力を買電できる他、逆潮流ありのシステムでは、余剰電力の売電も可能になります。
逆潮流とは
逆潮流とは、自家発電設備から電力系統に電力が流れることです。
自家発電でまかないきれなかった電力の供給を受ける際には、電力系統から設備側へ電力が流れる 「順潮流」 によって電力の供給を受けることになります。
一方で、自家消費で使いきれなかった余剰電力を売電する場合には、発電設備から電力系統に電力を流す 「逆潮流」 によって電力を逆送電します。
系統連系する発電システムには、余剰電力を電力系統に送電できる 「逆潮流あり」 のシステム、逆潮流は不可で電力需要が発電量を常に上回る場合等に採用される 「逆潮流なし」 のシステムの2つがあります。売電する場合は、「逆潮流あり」のシステムの導入が必要です。
なお、逆潮流ができるシステムでは、電力系統から切り離して停電時にも電力供給ができる「自立運転機能」 に対応するものもあります。
系統連系の系統区分
系統連系には、低圧連系、高圧連系、特別高圧連系の3つの系統区分があり、太陽光発電の場合、以下のような違いがあります。
連系区分 | 低圧連系 | 高圧連系 | 特別高圧連系 |
---|---|---|---|
設備容量 | ~50kW未満 | 50kW以上~2000kW未満 | 2000kW以上 |
電圧区分 | 600V以下 | 600V超~7,000V以下 | 7,000V超 |
公称電圧 | 100V,100/200V,415V,240/415V | 3,300V,6,600V | 11,000V,22,000V,33,000V,66,000V |
受電設備 | 低圧配電線柱上変圧器で降圧して配電100・200V | 高圧配電線配電用変電所から柱上変圧器まで6,600V | 送電線2次変電所から送電線で33,000・66,000V |
需要家 | 住宅・商店 | 小規模工場・ビル | 大規模工場 |
太陽光発電の連系契約 | 低圧連系単相3線・三相3線 | 高圧連系三相3線 | 特別高圧連系三相3線・中性点接地 |
太陽光発電の系統区分による違いを以下で見ていきましょう。
低圧連系
50kW未満の小規模な太陽光発電設備は 「低圧連系」 に該当し、電気事業法上では 「一般用電気工作物」 に位置付けられます。主に、商店等の小規模事業所や住宅等が低圧連系の太陽光発電の需要家です。
低圧連系の太陽光発電は初期費用や維持費が安く、少ない設置面積にも設置が可能です。
また、低圧連系の太陽光発電では、高圧連系の場合に必要な電気主任技術者の選任や保安規程の届出が不要であるため、手続き等の負担も少なく済みます。
高圧連系
50kW以上〜2000kW未満の発電設備が 「高圧連系」 に該当し、電気事業法上では 「自家用電気工作物」 に位置付けられます。主に小規模工場、ビル、学校等が、高圧連系の太陽光発電の需要家です。
高圧連系の太陽光発電は、低圧連系に比べると発電量が多く、大きな売電収入が見込めます。
また、低圧連系と比べると大規模な発電ができるため、1kWあたりのシステム単価は安くなる傾向です。
特別高圧
2000kW以上の発電設備が 「特別高圧」 に該当し、メガソーラーとも呼ばれます。主に大規模工場や商業施設等が需要家です。高圧連系よりさらに大規模な発電が可能であるため、大きな売電収入が見込まれ、システム単価もさらに安価になります。
なお、特別高圧では設置工事の30日前までに工事計画の届出が必要です。また、発電した電気の買取価格は、固定価格買取制度ではなく、入札制度で決定されることになります。
太陽光発電設備を系統連系するための手順

太陽光発電設備を系統連系する流れは、次のとおりです。
- 1.事前相談(任意) : 事前相談、簡易的な検討、事前相談の回答
- 2.接続検討の要否確認(任意)
- 3.接続検討(必須) : 接続検討お申込み、接続検討、接続検討回答
- 4.事業性判断
- 5.契約手続き(必須) : 契約お申込み、現地調査・技術検討、連系承諾、工事費負担金契約締結
- 6.工事費負担金入金
- 7.工事
- 8.連系等
接続検討の前に、事前相談や接続検討の要否確認等が任意で可能です。
接続検討お申込み後には、一般送配電事業者または配電事業者が、電力系統への影響や送配電設備の新設・増強工事の必要性等を技術検討し、連系可否や工事概要等を回答します。
回答をふまえて、系統連系希望者が一般送配電事業者または配電事業者に契約のお申込みをして連系承諾を受けると、工事費負担金契約を締結し連系等まで進めていく流れとなります。
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系統連系を理解して太陽光発電の導入の準備を進めよう
系統連系は、自家用発電設備を電力会社の電力系統に接続することです。系統連系により、自家発電では足りない分の電力の供給を受けたり、余剰電力を売電したりすることが可能になります。
系統連系の系統区分は、低圧連系、高圧連系、特別高圧連系の3種類です。高圧連系、特別高圧連系等の規模が大きい設備になるほど、システム単価は安くなり、発電量は大きくなります。ぜひ系統連系を理解して太陽光発電の導入の準備を進めていきましょう。
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監修者 近藤 元博(こんどう もとひろ)
愛知工業大学 総合技術研究所 教授
1987年トヨタ自動車に入社。分散型エネルギーシステム、高効率エネルギーシステム並びに新エネルギーシステムの開発、導入を推進。「リサイクル技術開発本多賞」「化学工学会技術賞」他エネルギーシステム、資源循環に関する表彰受賞。2020年から現職。産学連携、地域連携を通じて資源問題、エネルギー問題に取組中。経済産業省総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会 脱炭素燃料政策小委員会 委員他
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