太陽光発電を停電時に自立運転へ切り替える方法と注意点を解説

2026.3.17

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太陽光発電を停電時に自立運転へ切り替える方法と注意点を解説

台風・地震・落雷などによる停電は、オフィスや工場、店舗、倉庫といった法人施設において、業務停止や生産ロス、ITシステム障害などの重大なリスクにつながります。

そのため近年、BCP(事業継続計画)の観点から、停電時にも電力を確保できる設備構成への関心が高まっています。
こうした中で、「太陽光発電を導入していれば、停電時にも電気は使えるのか」「どの設備まで動かせるのか」といった疑問を持つ企業担当者も少なくありません。しかし、実態として「導入さえしていれば、停電時に自動で電気が使える」と誤解されているケースが多く見られます。
太陽光発電は、条件を満たせば「自立運転」へ切り替えることで電力を使用できますが、多くの既設設備では「手動での切り替え操作」が必要であり、いざという時に手順が分からず電力を活用できないリスクもあります。

また、通常時と同じように全設備へ給電できるわけではなく、出力制限や運用上の注意点も理解しておく必要があります。

そのため、実効性の高い停電対策にするには、太陽光発電単体ではなく、蓄電池との併用や、確実な運用フローを前提とした設計が重要になります。

本記事では、太陽光発電が停電時にも電力を供給できる仕組み、自立運転への切り替え、停電対策として太陽光発電と蓄電池をどう組み合わせるべきかといったポイントを、法人施設での利用を前提に分かりやすく整理します。

停電時にも事業への影響を最小限に抑えたいと考えている方は、BCP対策を検討するうえでの基礎知識として、ぜひ参考にしてください。

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太陽光発電が停電時にも電力を使える仕組み

太陽光発電が停電時にも電力を使える仕組み

太陽光発電を導入している法人施設であっても、停電が発生した瞬間に自動的にすべての設備が動き続けるわけではありません。

これは、太陽光発電が電力系統と連系して運用されていることが大きな理由です。

通常、法人施設に設置されている太陽光発電は、電力会社の系統と接続された「系統連系運転」の状態で稼働しています。

この状態では、発電した電気を自家消費しつつ、余剰分を系統へ送電することができますが、停電が発生すると安全確保のため自動的に停止する仕組みになっています。

これは、停電中の送電線に電気を流してしまうと、復旧作業を行う作業員に感電の危険が生じるためです。

そのため、停電時に太陽光発電を利用するためには、系統から建物を切り離し、独立した電源として運転する「自立運転」へ切り替える必要があります。

自立運転とは、電力会社の系統とは接続せず、太陽光パネルで発電した電気や蓄電池に蓄えた電気を使って、建物内の一部設備へ電力を供給する運転方式です。

ただし、自立運転中は出力や給電範囲に制限があり、建物全体ではなく、あらかじめ決めた回路や設備のみ、使用できる電力も、通常時より大幅に少ない、という前提で運用されます。

法人施設では、停電時にどの設備を優先して稼働させるのか、サーバーや通信機器、最低限の照明・制御機器など、「重要負荷」をどう設定するか、といった設計が非常に重要になります。

太陽光発電を停電時に自立運転へ切り替える方法

太陽光発電を停電時に自立運転へ切り替える方法

停電が発生した際に太陽光発電を利用するためには、通常の「系統連系運転」から自立運転へ切り替える必要があります。

切り替え方法は、導入している設備の構成(蓄電池の有無やシステムの種類)によって「手動」と「自動」に分かれます。

STEP1:自立運転モードへの切り替え手順を確認する

まず、自社の設備がどのような手順で切り替わる仕様なのかを把握することが先決です。

  • ●手動切り替え型:パワーコンディショナーの操作パネルや、専用の自立運転スイッチを人が操作するタイプ。
  • ●自動切り替え型:停電を検知すると、数秒〜十数秒で自動的に自立運転モードへ移行するタイプ(高機能な蓄電池システムと連携している場合などに多い)。

多くの既存設備では「手動」が必要となるケースが一般的です。

いざという時に「操作方法がわからない」「鍵が見つからない」とならないよう、操作手順書(マニュアル)を防災センターや管理室など、分かりやすい場所に掲示しておくことが重要です。

STEP2:パワーコンディショナーまたは切替盤を操作する

手動切り替えが必要な設備の場合、停電を確認したらパワーコンディショナー本体、または専用の「自立運転切替盤」を操作します。 この操作によって、建物(または特定の回路)を電力会社の系統から電気的に切り離し、太陽光発電を独立電源として利用できる状態にします。

注意点として、誤った手順で操作すると機器の故障や復旧時のトラブル原因となる可能性があります。必ずマニュアルの手順に従い、

  • 1.主幹ブレーカー(または受電設備の遮断器)を開放(オフ)にする
  • 2.自立運転モードへ切り替える

といった正しい順序で行うよう、担当者間で共有しておく必要があります。

STEP3:重要設備への通電を確認する

自立運転モードへ切り替わると、あらかじめ設計された「自立運転用回路(非常用回路)」に電気が供給されます。

家庭用とは異なり、法人施設では「延長コードで機器を繋ぐ」運用は現実的ではないため、導入時に「停電時はこの分電盤(または特定の照明・コンセント)に電気を送る」という配線工事を行っているケースが一般的です。

切り替え後は、非常用照明が点灯しているか、BCP対策として指定したサーバーや通信機器が動いているかを確認してください。

また、発電量は天候に左右されるため、優先度の低い機器の電源はオフにし、負荷を調整する運用が求められます。

自立運転機能の注意点

自立運転機能の注意点

太陽光発電の自立運転は、停電時に最低限の電力を確保できる有効な手段ですが、通常運転と同じ感覚で使えるわけではありません。

法人施設で活用する場合は、あらかじめ制約を理解したうえで、運用計画に組み込むことが重要です。

停電復旧後も手動で戻さなければならない

自立運転に切り替えた場合、停電が復旧しても自動的に通常運転へ戻らないケースが一般的です。

復旧後は、再度パワーコンディショナーを操作し、系統連系運転へ手動で戻す必要があります。

この操作を忘れると、本来使える電力が制限されたままになったり、発電した電力を十分に活用できなかったりなどの問題が発生します。

そのため、停電発生から復旧までの一連の流れを誰が確認するのか、どのタイミングで戻すのか、まで含めて、運用ルールとして定めておくことが重要です。

事前に指定した回路(場所)でしか電気を使えない

自立運転中に電気が供給されるのは、導入時にあらかじめ設計・指定した「非常用回路(重要負荷)」のみです。

通常の契約と同じように、建物内のすべての照明やコンセントが自動で使えるようになるわけではありません(全負荷型を導入した場合を除く)。

法人施設では、「非常時に使いたい機器が、非常用回路のコンセントや盤に物理的に接続されているか」を事前に確認し、必要であれば配線の組み換え工事を行っておく必要があります。

夜間や雨天時は発電されない

太陽光発電は、当然ながら日射がある時間帯しか発電できません

夜間や悪天候時には、自立運転に切り替えていても、太陽光からの電力供給は期待できません。

そのため、停電が夜間に発生した場合や天候不良が長引いた場合には、太陽光発電単体では電力が不足します。

この制約を補う手段として、次の章で解説する蓄電池との併用が、法人向けの停電対策では重要になります。

停電時には太陽光発電と蓄電池の併用がおすすめ

法人施設における停電対策では、太陽光発電の自立運転だけでなく、蓄電池を組み合わせた電力確保が重要になります。

太陽光発電は発電できる時間帯や天候に左右されるため、単体では「電力を使える時間」が限定的になりがちです。

蓄電池を併用することで、

  • ●夜間や早朝の停電
  • ●天候不良時の発電不足
  • ●停電が長期化した場合

にも、電力を継続的に利用できる可能性が高まります。

停電時に使用するなら「定置型蓄電池」

停電対策を目的とする場合、法人施設では定置型蓄電池の導入が一般的です。

定置型蓄電池は、建物や設備と常設で接続され、平常時・非常時の両方で活用できます。

平常時には、

  • ●太陽光発電の余剰電力を充電
  • ●電力料金の高い時間帯に系統電力からの購入を避けるための放電を避けた放電

といった運用が可能で、非常時には非常用電源として機能します。

また、重要負荷用の回路と連携させることで、

  • ●通信設備
  • ●サーバー
  • ●制御機器
  • ●最低限の照明

などを優先的に稼働させる設計が可能です。

「特定負荷型」と「全負荷型」の違いを理解する

法人施設で蓄電池を導入する際、もっとも重要なのが「停電時にどこまで電気を使いたいか」という範囲の決定です。大きく分けて2つのタイプがあります。

  • ●特定負荷型:あらかじめ指定した特定のエリア(サーバー室、防災センター、一部の照明など)だけに電気を供給するタイプです。 必要な容量を抑えられるためコストメリットがあり、最低限のBCP対策として一般的です。
  • ●全負荷型:家屋やオフィスの分電盤全体をバックアップし、停電時でも通常時とほぼ変わらずすべてのコンセントや照明(場合によっては200Vの業務用エアコンなど)を使えるようにするタイプです。 大規模な容量が必要になりますが、業務への影響を最小限に抑えることができます。ただし、導入コストは高額になりやすく、電力消費が激しいため大容量の蓄電池が必要です。

自社のBCPにおいて、「事業を止めないために必要な最低ライン」はどこなのかを見極め、適切なタイプを選定することが重要です。

停電時にも発電効率を高める設置場所

停電時の電力確保を重視する場合、太陽光パネルの設置場所も重要なポイントになります。

発電量が不足すると、蓄電池への充電も進まず、結果として使える電力量が減ってしまいます。

法人施設では、日射条件の良い屋根(影の影響が少ない)や、設備や隣接建物による遮蔽が少ない場所を優先的に選定することで、停電時でも発電効率を維持しやすくなります。

特に、非常用電源としての活用を想定する場合は、「年間発電量」だけでなく「停電が起こりやすい季節・時間帯の発電状況」を踏まえた設計が有効です。

蓄電容量には上限があるので注意

蓄電池は万能ではなく、蓄えられる電力量(kWh)には上限があります。
停電が長期化した場合、想定より早く電力を使い切ってしまう可能性もあります。

そのため、法人向けの導入では、停電時に稼働させたい設備、必要な稼働時間、想定される停電の継続時間を整理したうえで、適切な容量設計を行うことが重要です。

「すべての設備を動かす」ことを目指すのではなく、
業務を継続するために最低限必要な電力を確保する
という考え方が、現実的かつ効果的な停電対策につながります。

停電から復旧までの日数の目安

停電から復旧までの日数の目安

停電対策を検討するうえで重要なのが、停電がどの程度続く可能性があるのかという視点です。
法人施設では、想定より復旧が長引くことで、業務停止や生産ロスが拡大するケースも少なくありません。

一般的に、

  • ●設備トラブルや小規模事故による停電
    → 数十分〜数時間程度で復旧するケースが多い
  • ●台風・大雪などの広域災害
    → 数時間〜1日程度、状況によって数日以上かかる可能性もある
  • ●地震や大規模自然災害
    → 数日以上かかる可能性もある

といった傾向があります。

特に自然災害の場合は、

  • ●被害状況
  • ●地域の優先復旧順位
  • ●アクセス道路や人員の確保状況

などによって復旧までの日数が大きく左右されます。

そのため法人向けの停電対策では、「短時間の停電に耐える」だけでなく、少なくとも1日以上、最低限の業務を維持できるかという観点での備えが現実的です。

太陽光発電と蓄電池を組み合わせることで、

  • ●昼間は発電+充電
  • ●夜間は蓄電池から供給

といった形で、停電が長引いた場合でも電力を確保できる可能性が高まります。

手間を抑えてBCP対策を進めるなら関西電力「太陽光発電オンサイトサービス」

ここまで解説した通り、太陽光発電を停電対策として活用するには、複雑な切り替え操作や、天候による発電量の管理といった専門的な運用が求められます。

「いざという時に操作できる人がいない」「復旧後の切り替えを忘れてしまう」といったリスクを不安に感じる企業担当者様も少なくありません。

そこでおすすめなのが、初期費用ゼロで導入・運用できる関西電力のPPAモデル「太陽光発電オンサイトサービス」です。

PPAモデルは、エネルギーサービス事業者と契約して太陽光発電設備を設置してもらう導入方法です。自社での設備の保有とは異なり、需要家が設備を購入・所有・管理する必要がなく、メンテナンスも事業者が実施するため、追加費用・手間がかかりません。

関西電力では、PPAモデルの太陽光発電として「太陽光発電オンサイトサービス」を提供しています。需要家であるお客さまの敷地内に設備を設置し、発電した電気をお客さまに一定期間固定単価でご提供するサービスです※1

太陽光発電オンサイトサービスでは、導入からメンテナンスまで関西電力がワンストップで実施し、追加費用や手間なく太陽光発電の導入が可能です※2

初期費用ゼロで利用を開始でき、電気料金を削減できます。また、太陽発電オンサイトサービスでも余剰電力をFIP制度で売電できるため、売電収入を得ることも可能です。

なお、導入の際には、全国で補助金の採択実績が豊富な関西電力が、補助金申請をサポートします。補助金をサービス料金に反映して、月々の料金負担を抑えることが可能です。

補助金を利用しない場合も、工事時期お任せでサービス料金が安くなる 「まとめて工事プラン」「工期フリープラン」があり、割引プラン※3で料金を抑えることもできます。

関西電力の太陽光発電の設備は、大きな敷地がなくても、工場や倉庫、大規模店舗の屋根や、900㎡以上の折板屋根、カーポート、遊休地等、さまざまな場所に設置可能ですのでご相談ください。

さらに、関西電力の太陽光発電に標準搭載されている機能「SenaSon」により、蓄電池やEV、生産設備等複数の設備をAIが自動で制御し、発電した電力を最適なバランスで運用できます。

設置場所提供不要のオフサイトPPA「コーポレートPPA」もあるので、自社の状況にあわせて利用を検討いただけます。太陽光発電の導入を迷っているお客さまは、まずはWebページ等からお気軽にお問い合わせください。

  • 20年程度の長期契約となります。途中解約には違約金が発生します。
  • 故障時に保険金額を超える修理をお客さまが希望される場合等、追加料金が発生する場合もございます。
  • 割引プランは、補助金との併用はできません。

関西エリア以外で関西電力が選ばれる理由

関西エリア以外で関西電力が選ばれる理由
  • ※本画像はAIで生成したイメージです

関西電力は長年にわたり電力事業で培った技術力・安全性・設備運用のノウハウを基盤に、太陽光発電・蓄電池・省エネソリューションを全国で提供しています。
これまでに600地点以上(2025年3月時点)の導入実績があり、関西圏外の企業さまからも高い評価をいただいています。

関西エリア外の企業さまが関西電力を選ばれる主な理由は以下のとおりです。

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地域を問わず、適した補助金の選定から申請手続きまでを専門チームがサポート。高い採択率を実現しています。

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設備構成や電力使用状況、拠点条件に応じて、太陽光発電・蓄電池・補助金等を組み合わせた適したエネルギーソリューションを提案します。

・AI最適制御ソリューション「SenaSon」による一元管理
関西電力の太陽光発電には、複数の太陽光発電設備や蓄電池をまとめて自動制御するAI最適制御ソリューション「SenaSon」が標準搭載。遠隔地や多拠点でも効率的な運用管理を実現します。

まとめ

まとめ

太陽光発電は、通常時には系統と連系して運用されるため、停電時にはそのままでは電力を使用できません。

しかし、自立運転機能を活用することで、停電中でも一部の設備に電力を供給することが可能です。

一方で、自立運転には使用できる電力が限られる、専用の操作・回路の切り替えが必要、夜間や悪天候時は発電できないなどの制約があります。

そのため、法人施設においては、太陽光発電単体ではなく、蓄電池との併用を前提とした設計が、実効性の高い停電対策につながります。

重要なのは、「すべての設備を動かす」ことではなく、

停電時に事業を継続するために必要な設備を、どの程度の時間稼働させるかを明確にすることです。

太陽光発電と蓄電池を組み合わせた停電対策は、BCP強化だけでなく、平常時の電気料金削減や脱炭素にも貢献します。

停電リスクを織り込んだうえで、自社に合った電源構成を検討することが、これからの法人施設に求められる重要な視点と言えるでしょう。

太陽光発電で発電した電気をご使用いただくことで、脱炭素・コスト削減につながるサービスです。

初期費用ゼロで、導入時の工事から導入後の運用・メンテナンスまで、ワンストップでおまかせいただけます。

監修者 関西電力株式会社 法人向けソリューションサイト 編集チーム

法人向けソリューション紹介サイトの企画・編集を担当。脱炭素やエネルギー分野をはじめ、企業の課題解決に資する情報を分かりやすく発信している。

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