旅館やホテルの電気料金削減方法は?目安や節電・省エネ対策を解説
2025.2.27
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目次
旅館・ホテルの運営コストにおいて、電気料金は大きな割合を占めています。
このような状況下で、効果的な省エネ対策は経営効率化の重要課題となっています。空調や照明など、電力消費の大きい設備を中心に、運用改善や設備更新を行うことで、コスト削減が可能です。
また、最新の自動制御システムを導入することで、人手による管理の手間を減らしながら効率的な省エネを実現できます。
この記事では、具体的な対策と導入事例を紹介しながら、実践的な電気料金削減方法を解説します。
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旅館やホテルの電力使用量割合・傾向は?
旅館やホテルの電力使用量は、施設運営コストのなかで大きな比重を占めています。用途別のエネルギー消費の内訳では空調設備の電力消費量が最も多く、夏季のピーク時では全体の約29%、冬場では約23%です※1※2。
季節別の使用傾向では、電力使用量のピークは、夏季(冷房)が日中の11時から23時にかけて、冬季(暖房)は16時から23時にかけてとなっています。
また、施設の規模によっても消費傾向は異なり、大規模施設ほど一般的にエネルギー消費原単位が高くなります。特に宴会場や飲食施設の面積比率が高い施設は、エネルギー消費量が増加する傾向にあるでしょう。
なお、地域や立地条件によっても使用量は変動し、都市部のホテルは郊外に比べて一般的に消費量が多くなります。これは、営業時間の長さや施設の利用密度の違いが影響していると考えられます。
旅館やホテルの電気料金目安はどれくらい?
前述のとおり、旅館・ホテルの運営コストにおいて電気料金は全体のなかでも比較的大きな支出項目です。具体的な金額の割合は施設の規模や設備によって大きく異なりますが、前述した夏季と冬季の目安を紹介すると、以下のとおりです。
【電力使用量の内訳(夏季)】
- ●空調設備 : 約29%
- ●照明設備 : 約18%
- ●調理機器 : 約11%
- ●その他設備 : 約16%
【電力使用量の内訳(冬季)】
- ●空調設備 : 約23%
- ●照明設備 : 約19%
- ●調理機器 : 約12%
- ●その他設備 : 約19%
電気料金は季節や場所による変動が大きく、夏季(7~8月)や冬季(12~1月)とそのほかの月、沖縄と北海道等では大きく異なる場合もあります。また、都市部の大型ホテルでは、宴会場や飲食施設の電力消費が加わり、さらに高額となる傾向になるでしょう。
提供するサービス内容や施設規模によって電気料金は大きく変動するため、省エネ設備の導入や効率的な運用管理が重要となります。
旅館やホテルで節電・省エネ対策に取り組む必要性
旅館・ホテルの運営コストの大部分を占める電気料金ですが、世界情勢や為替の変動が、発電の燃料となる原油価格等にも影響し、結果的に電気料金も変動します。
このような状況下で、節電・省エネ対策は、コスト削減による利益確保と環境負荷低減の両面で重要性を増しています。特に、空調や照明などの主要設備の効率化は、直接的な経営改善につながります。
利益アップにつなげるため
宿泊施設の運営コストにおいて電気料金は比較的大きな支出項目です。そのため、省エネ対策による電気料金削減は、直接的な利益向上につながります。削減された費用を、サービス品質向上への再投資に充てることも可能です。
環境への配慮が求められるため
環境への配慮は、事業運営において不可欠です。
- ●CO₂排出削減による温暖化対策
- ●エネルギー資源の効率的利用
- ●持続可能な事業運営の実現
省エネ対策は、環境に配慮した経営姿勢を示し、宿泊客からの信頼向上にもつながります。また、環境配慮型の施設として差別化を図ることで、競争優位性の確保も期待できます。
- ※出典: 資源エネルギー庁「省エネって何?」
旅館やホテルの節電・省エネ方法|空調

旅館・ホテルの電力使用量の約29%を占める空調設備は、省エネ対策の最重要ポイントです。適切な温度管理と設備メンテナンスにより、快適性を損なうことなく大幅な電力削減が可能です。
特に夏季・冬季は空調による電力消費が著しく増加するため、効果的な運用管理が求められます。以下では、具体的な節電方法と、その効果について解説します。
空調の節電・省エネ方法①エアコンの設定温度を見直す
適切な温度設定は、省エネ効果が高く、すぐに実践可能な対策です。
【夏季の対策】
- ●設定温度を28℃に設定(26℃設定よりも約1.6%の省エネ)
- ●ブラインドやカーテンで日射を遮断
- ●未使用客室の空調停止
【冬季の対策】
- ●設定温度を20℃目安に管理(22℃設定よりも約1%の省エネ)
- ●窓に断熱フィルムを貼る
- ●未使用客室の空調停止
空調の節電・省エネ方法②空調設備の清掃・メンテナンスを行う
空調設備の清掃・メンテナンスは、省エネ効果を最大限に引き出すための重要な取り組みです。特にフィルターの定期清掃では、フィルターが目詰りしているエアコン(2.2kW)とフィルターを清掃したエアコン(2.2kW)を比較すると、年間で31.95kWhの省エネになります。月1~2回の実施で約990円の電気料金削減効果があるため、投資なしで始められる効果的な対策となります。
フィルターが目詰まりすると、空調効率が低下し、同じ温度を維持するためにより多くの電力を消費します。また、埃やカビの繁殖による空気質の低下も懸念されるため、衛生面からも定期的な清掃を行いましょう。
室外機の設置環境も効率に大きく影響します。直射日光を避け、周囲に十分な通気スペースを確保すると、熱交換効率が向上します。特に夏場は室外機周辺の温度上昇を防ぐことが重要で、日よけの設置や定期的な周辺清掃が効果的です。
また、配管や室外機の定期点検も欠かせません。冷媒漏れや部品の劣化は効率低下の原因となるため、専門業者による定期点検の実施で、長期的な省エネ効果が期待できます。
空調の節電・省エネ方法③空調制御サービスを導入する
空調制御サービスは、AIやIoT技術を活用して空調システムを最適化するシステムです。室温や湿度を自動で検知し、必要な時に必要な場所だけ空調を効率的に運転することで、大幅な省エネを実現します。
例えば、関西電力の空調制御サービス「おまかSave-Air®」には、以下のような機能があります。
- ●利用状況に応じた自動運転制御
- ●リアルタイムでの電力消費監視
- ●遠隔での設定変更が可能
システムを導入すれば、より効率的に空調の節電・省エネを目指せるでしょう。
空調の節電・省エネ方法④省エネ性能の高い機器に買い替える
古い空調設備は、最新機種と比べて大幅に効率が劣ります。10年以上使用している機器は、新型への更新で省エネ効果が期待できます。
【更新のメリット】
- ●電力消費量が減少
- ●冷媒効率の向上
- ●メンテナンスコストの削減
- ●快適性の向上
初期投資は必要ですが、電気料金削減による投資回収が可能です。また、補助金制度の活用で導入コストも抑えられます。
旅館やホテルの節電・省エネ方法|照明
照明は空調に次いで電力消費が大きく、全体の約18%を占めています。24時間稼働が必要な共用部から、一時的な使用にとどまる客室まで、用途に応じた最適な節電対策が求められます。
すぐに始められる運用改善から、設備投資を伴う根本的な対策まで、段階的な取り組みが可能です。
照明の節電・省エネ方法①こまめに照明を消し、使い方を見直す
照明の効率的な使用は、投資不要で即効性のある省エネ対策です。まず、未使用エリアの消灯を徹底します。空室、営業時間外の宴会場、使用頻度の低い通路など、不要な照明はこまめに消灯すると、節電効果が得られます。
昼間は自然光を積極的に活用し、窓際の照明は必要最小限にします。また、時間帯による照度調整も効果的です。例えば、夜間の共用部は必要以上の明るさを避け、安全性を確保できる範囲で照度を下げることができます。
人感センサーの活用もおすすめです。廊下やトイレなど、断続的に使用する場所では、センサーによる自動点灯・消灯で無駄な電力消費を防ぐことができます。また、定期的な照明器具の清掃も重要です。電球に汚れがある状態では、1年間で5~15%の明るさが低下するため、清掃による明るさ維持で過剰な照明を防ぐことができます。
照明の節電・省エネ方法②従来型蛍光灯をLED照明に交換する
LED照明への更新は、初期投資は必要ですが、長期的な省エネ効果が高い対策です。従来型蛍光灯と比較すると、蛍光灯器具(68W)をLED照明器具(34W)に交換したうえで年間2,000時間使用した場合は、年間68.00kWhの省エネになり、1灯あたり年間約2,100円の電気料金削減が可能です。
特に寿命の面でも優れており、約40,000時間と従来型の4倍以上の長寿命を実現。これにより、交換頻度が大幅に減少し、メンテナンスコストも削減できます。
また、調光機能付きのLED照明を選択すると、時間帯や用途に応じた柔軟な明るさ調整が可能になります。
導入の際は、24時間稼働の共用部や廊下など、使用時間の長いエリアから優先的に交換することで、投資回収を早めることが可能です。また、現在はさまざまな補助金制度もあり、これらを活用すると初期投資の負担を軽減できます。
旅館やホテルの電気料金削減なら関西電力の「おまかSave-Air®」がおすすめ
旅館やホテルの電気料金を削減したい場合は、空調設備の効率化から取り組んでみましょう。電気を見える化して稼働を最適化するなら、関西電力の空調制御サービス「おまかSave-Air®」がおすすめです。
「おまかSave-Air®」 は、関西電力グループオリジナルの制御ロジック(特許取得)により、空調を自動制御し、オフィスの快適性を維持しながら電気料金の削減を実現します。
関西電力の「おまかSave-Air®」の特徴
- ●初期費用ゼロで安価な月額料金でサービスの導入が可能
- ●電力使用量と最大電力を抑えることで電気料金を10〜20%削減※1
- ●工事にかかる期間は2〜3日程度、既存の室外機に後付けするのみで改修工事も不要※2
- ●ダイキン工業・日立・三菱電機等の国内主要空調メーカーに対応しており※3、メーカー保証も継続
- ●最短数ヶ月〜半年前後で調査・提案・導入とスピーディな対応が可能※4
「おまかSave-Air®」は関西電力のサービスですが、全国で利用できます(沖縄・離島を除く)。電気料金の削減効果が気になる方は、10秒シミュレーションを利用してみてください。
- 一定条件に基づく効果であり、削減を保証するものではありません。
- 設置状況等により一部室内工事が発生する可能性があります。
- 一部対象外の機器があります。
- 初回契約は原則6年、初回契約終了後は1年ごとの自動更新となります。また、お客さまのご都合で解約いただく場合には、解約金をいただきます。
旅館やホテルの電気料金を見直して経費削減しよう
旅館・ホテルの運営コストにおいて大きな割合を占める電気料金の削減は、経営効率化の重要なポイントです。特に空調と照明が電力使用量の多くを占めるため、これらの効率的な管理が鍵となります。
具体的な対策として、空調設備の定期的なメンテナンスやLED照明への更新など、設備面での改善が挙げられます。フィルター清掃や室外機の適切な設置環境確保といった基本的な取り組みでも、省エネ効果が期待できます。
さらに、「おまかSave-Air®」などの空調制御サービスを導入すると、人手による管理の手間を減らしながら効率的な省エネを実現できるでしょう。
省エネ対策は、コスト削減だけでなく、環境負荷の低減にもつながります。快適性を維持しながら効率的なエネルギー利用を実現することで、持続可能な施設運営を目指しましょう。
「おまかSave-Air®」は、現在ご使用の室外機に制御盤を取り付けていただくだけで、コスト削減につながるサービスです。
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監修者 大岩 俊之(おおいわ としゆき)
家電製品総合アドバイザー。理系出身の元営業マン。電子部品メーカー・半導体商社・パソコンメーカーなどで、自動車部品メーカーや家電メーカー向けの法人営業を経験。その後、セミナー講師として活動する傍ら、家電製品の裏事情を知る家電コンサルタントとして活動開始。TBSラヴィット!や東海地区のテレビ番組に「家電の達人」として出演した経験を持つ。現在は、家電製品アドバイザー資格試験のeラーニング講師も務める。
サービス概要資料
おまかSave-Air®

エネルギーコスト削減、脱炭素に向けた取り組みのために、まず始めるべきは 「空調の省エネ」 です。現在お使いの空調機に制御用コンピューターを取り付けるだけで、省エネと快適性の両立ができる全く新しいサービスです。
資料の一部をご紹介
- これまでの空調省エネの課題
- おまかSave-Air®の概要
- 導入効果
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