空調設備・機器の省エネを実現する方法とは? 具体的なアイデアや技術を詳しく解説
2025.1.23
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目次
建物全体では、電力使用量の半分近く(約48%)を空調設備が占めています。そのため、空調設備・機器の省エネに取り組めば、電気料金を抑えることができます。
この記事では、空調設備・機器の省エネを実現する方法を詳しく解説します。空調の省エネに取り組んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
空調の省エネに取り組むべき理由とは?
近年、地球温暖化対策(二酸化炭素排出量削減)のために、一般家庭も企業も省エネに取り組むことが求められています。
2020年10月には、日本政府が 「2050年までにカーボンニュートラルを達成する」 と宣言しました。これにより、さまざまな企業が省エネへの取り組みを加速しています。
また、温暖化対策という人類全体の利益に加えて、最近は電気料金が上昇しているため、コスト削減によって個々の企業がメリットを得られるという観点からも、省エネを実現するべきとされています。
店舗やオフィス等では照明・空調機器といった設備・機器が稼働し、日々、エネルギーを消費していますが、空調が占める割合が大きいため、まずは空調から省エネに取り組みましょう。
電気料金の半分近くを占める空調設備から省エネを目指そう
業種・業態・時期によって電力消費比率は異なるものの、一般的な卸売店・小売店・オフィスビルでは、空調設備による電力使用量が全体の約48%を占めています※。
照明も一定の割合(23%)を占めていますが、最も大きな割合を占める空調設備の省エネに取り組むことが重要です。空調設備の省エネを推進すれば、地球温暖化対策として有効であり、経費も大幅に削減できるでしょう。
なお、実際の電力使用量の割合は、季節や環境によって異なります。
空調設備の省エネを実現する方法|具体的なアイデア・技術
空調設備の省エネは、さまざまな方法で実現できます。以下は、アイデア・技術の具体例です。
空調設備の省エネを実現する方法
- 1.エアコン内部のフィルター・熱交換器を清掃する
- 2.空調設備の設定温度を見直す
- 3.日陰に室外機を設置し、周辺に障害物を置かない
- 4.夏季は、温度が低い夜間にナイトパージを実施する
- 5.外気導入量を調整する
- 6.省エネ効果が高い「全熱交換器」を導入する
- 7.省エネ効果のある制御機器を室外機に取り付ける
コストをかけずに実施できる方法もあれば、設備投資が必要な方法もあるため、予算等をふまえて自社に適した方法を選択しましょう。
省エネ対策①エアコン内部のフィルター・熱交換器を清掃する
長期間、空調設備(エアコン)を稼働し続けると、内部のフィルターにゴミやホコリがたまります。放置していると性能が低下し、電力使用量が増加する場合があるため、注意しましょう。
定期的に(月に1~2回の頻度で)清掃を実施すれば、性能の低下を防止でき、省エネにつながります。近年、フィルターの自動清掃機能が搭載されたエアコンも登場しているため、老朽化した機器を使い続けている場合は、新製品への買い替えもご検討ください。
また、フィルターだけではなく、熱交換器を清掃することも大切です。
なお、内部構造を熟知していない方が清掃作業を実施すると、機器が故障するおそれがあります。エアコンに関する知識を有する人材が社内にいない場合は、外部業者に清掃作業を依頼しましょう。
省エネ対策②空調設備の設定温度を見直す
冷やしすぎ・暖めすぎを防げば、省エネにつながります。室温は、夏季は28℃、冬季は20℃を目安に、空調設備の温度設定を調整してください。
ただし、暑すぎる・寒すぎる状態では業務効率・生産性が低下するため、注意しなければいけません。クールビズ・ウォームビズを推進し、夏季には薄着、冬季には厚着を呼びかけながら、無理のない(快適性を損なわない)範囲で実践しましょう。
省エネ対策③日陰に室外機を設置し、周辺に障害物を置かない
直射日光が当たる場所に室外機を設置すると効率が低下するため、日陰に設置しましょう。日陰に設置できない場合は、すだれ等で日光を遮ることもご検討ください。
また、室外機の周辺に障害物(自転車・植木鉢等)を置かないことも大切です。室外機周辺に障害物があると、空気の流通が妨げられて冷暖房の効率が低下します。
省エネ対策④夏季は、温度が低い夜間にナイトパージを実施する
ナイトパージとは、夜間に外気を取り込んで、翌朝、空調設備を起動する際の電力負担を軽減する手法です。日中の気温が高い夏季は、省エネを実現するために、夜間に涼しい外気を取り込んでください。
空調機器によっては、ナイトパージ機能が備わっている場合もあります。その場合は、夜間、ナイトパージ機能をONにしてください。ナイトパージ機能がない空調機器を利用している場合は、夜間に換気扇を回して外気を取り込むことも検討しましょう。
省エネ対策⑤外気導入量を調整する
外気導入量を減らすことも、省エネの実現につながります。ただし、外気導入量を減らしすぎると、建物内の空気環境が悪化する(二酸化炭素濃度等が上昇する)ため、注意しなければいけません。
建物の管理者は、「労働安全衛生法(事業所衛生基準規則)」や「建築物における衛生的環境の確保に関する法律施行令(建築物環境衛生管理基準)」を遵守する必要があります。
これらの法令によると、二酸化炭素濃度は1,000ppm以下、一酸化炭素濃度は6ppm以下に調整しなければいけません。基準を上回らないように、建物内の二酸化炭素濃度や一酸化炭素濃度を計測しながら適切に対応しましょう。
省エネ対策⑥省エネ効果が高い「全熱交換器」を導入する
全熱交換器とは、通常の熱交換器と異なり、顕熱だけではなく潜熱(水分)も交換する熱交換器です。換気の際に屋外に排出する排気から熱を回収し、取り込む外気に熱を戻して給気できます。換気による温度変化が抑制されて換気時も快適な室温を維持できるため、冷暖房設備を稼働させずに済み、高い省エネ効果を得られます。
通常、外気と排気のエンタルピー(物質が有する総エネルギー)差の65~85%を回収でき、空調負荷が約20%低減されるため、全熱交換器の導入も選択肢としてご検討ください。
省エネ対策⑦省エネ効果のある制御機器を室外機に取り付ける
室外機に取り付けるだけで省エネ効果を得られる制御機器の導入も有効です。デマンド値の抑制により、快適性を維持しつつ、空調機器の省エネ(電気料金削減)を実現できます。
デマンド値 とは、刻々と変化する電力使用量を計量器が計量し、30分単位で平均値を算出したものです。過去1年間(計測した月と過去11ヶ月)で最も大きいデマンド値が最大デマンド値で、電気料金の計算で用いられます。
初期費用ゼロで大規模な改修工事が不要なため、予算に制約がある企業や、建物を工事したくない場合でも導入しやすいでしょう。
関西電力の「おまかSave-Air®」で空調設備の省エネを実現しよう
空調設備(エアコン)の省エネに取り組むのであれば、関西電力のAI自動チューニング機能を搭載した新たな空調制御サービス「おまかSave-Air®」がおすすめです。
制御用コンピューターで空調の室外機を自動制御し、快適性を維持しながら空調設備の省エネを実現可能です。
以下に、「おまかSave-Air®」の主な特徴をまとめました。
関西電力の「おまかSave-Air®」の特徴
- ●初期費用ゼロ・安価な月額料金でサービスの導入が可能
- ●電力使用量と最大電力を抑制することで電気料金を10〜20%削減※1
- ●工事にかかる期間は2〜3日程度、既存の室外機に後付けするのみで改修工事も不要※2
- ●ダイキン工業・日立・三菱等の国内主要メーカーに対応しており※3、メーカー保証も継続
- ●最短数ヶ月〜半年前後で調査・提案・導入とスピーディな対応が可能※4
また、誰でも・どこからでも使いやすい設定画面も「おまかSave-Air®」の魅力です。「10秒シミュレーション」で概算の電気料金削減額をご確認のうえ、ぜひお申込みをご検討ください。
- 一定条件に基づく効果であり、削減を保証するものではありません。
- 設置状況等により一部室内工事が発生する場合があります。
- 一部対象外の機器があります。
- 初回契約は原則6年、初回契約終了後は1年ごとの自動更新です。また、お客さまのご都合で解約いただく場合には、解約金をいただきます。
空調設備の省エネに取り組んでコスト削減を実現しよう
空調設備(エアコン)の省エネを実現する方法は、コストがかからない方法から一定のコストがかかる方法まで、さまざまです。自社の予算をふまえて、複数の方法を組み合わせながら、無理のない範囲で空調設備の省エネに取り組みましょう。
関西電力の「おまかSave-Air®」を活用すれば、快適性を維持しながら空調設備の省エネを実現できます。「10秒シミュレーション」で概算の電気料金削減額をご確認のうえ、ぜひお申込みをご検討ください。
監修者 大岩 俊之(おおいわ としゆき)
家電製品総合アドバイザー。理系出身の元営業マン。電子部品メーカー・半導体商社・パソコンメーカーなどで、自動車部品メーカーや家電メーカー向けの法人営業を経験。その後、セミナー講師として活動する傍ら、家電製品の裏事情を知る家電コンサルタントとして活動開始。TBSラヴィット!や東海地区のテレビ番組に「家電の達人」として出演した経験を持つ。現在は、家電製品アドバイザー資格試験のeラーニング講師も務める。
サービス概要資料
おまかSave-Air®
エネルギーコスト削減、脱炭素に向けた取り組みのために、まず始めるべきは 「空調の省エネ」 です。現在お使いの空調機に制御用コンピューターを取り付けるだけで、省エネと快適性の両立ができる全く新しいサービスです。
資料の一部をご紹介
- これまでの空調省エネの課題
- おまかSave-Air®の概要
- 導入効果
- サービス料金
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